郭淮と張コウさんの詰め合わせ3編
神速迅速のホワイトデー/2019

神速張コウ
「郭淮、今、時間があるか?」
迅速郭淮
「張コウ殿?ええ、構いませんが何でしょう。」
神速張コウ
「その…な、受け取ってくれ。」
迅速郭淮
「…何でしょう。」

神速張コウ
「今日は3月14日なのだから分かるだろう、先月のお返し…というヤツだ。」
迅速郭淮
「ああ、そうでしたね。…しかし見るからに豪華過ぎるのですが…3倍返し以上ですよ。」
神速張コウ
「6倍返しだからな、去年はチョコレートを貰うだけ貰っておいてからに、俺がホワイトデーの存在を知らなかったから何もしなかっただろう。」
迅速郭淮
「ふふっ、そうでした。」
神速張コウ
「そういうのが有ると言って構わんのだぞ。バレンタインだって去年、聞かされた訳で…」
迅速郭淮
「お返しを頂く目的でチョコレートをお贈りした訳ではないですからね。」

神速張コウ
「…まあ、完全に本心は解らんが、お前が深く気にしていないなら俺の気持ちも少しは晴れる。」
迅速郭淮
「気にしていませんよ。…しかし…では、何方かにホワイトデーを教えてもらったのですか?」
神速張コウ
「ああ、それか。…魏武の俺に、去年は聞かなかったがホワイトデーはどうしているんだと言われて、いやスマン何だそれはと返したら…」
迅速郭淮
「…返したら…?」
神速張コウ
「鬼というか修羅というか羅刹というか、とにかく憤怒の表情をしていた。……気がする。」
迅速郭淮
(…実際には全く表情は変わらなかったのでしょうね、無言の"圧"だけでそう感じさせたという事か。流石は魏武の張コウ殿ですね…)

神速張コウ
「とにかくそんな経緯で知って、返しの菓子を必ず買えと"俺"に釘を刺された訳だ。」
迅速郭淮
「そうでしたか…少々、意外でした。」
神速張コウ
「何がだ?」
迅速郭淮
「てっきり、看破の私に焚き付けられたのかと。」
神速張コウ
「成る程…確かに、どちらかといえば看破のお前の方が気にしそうか。…普段はあんな感じだが、そこはやはり"俺"だという事かもしれんな。」
迅速郭淮
「きっと、そうでしょうね。」

神速張コウ
「ところで郭淮。」
迅速郭淮
「はい?」
神速張コウ
「先程、去年の分と併せて6倍返しだとか言ったが…実際には少し、欠けている。」
迅速郭淮
「特に私は気にしない…といいますか、そもそも3倍返しではなくて良かったのですが。」
神速張コウ
「まあ聞け、そこは俺の気持ちの問題だ。…だからコレは…足りん分だ。」

……ちゅ…っ……

迅速郭淮
「!…単に、張コウ殿がしたかっただけでは…」
神速張コウ
「ん、どうした?頬に口付けくらいなら何時もしてやってるだろう、顔が赤いぞ。」
迅速郭淮
「…何時もではないし、赤くもないです。」
神速張コウ
「そうか?…なら、取り敢えず"何時も"だと思えるくらいに口付けておくか。」
迅速郭淮
「どっ…ういう理屈ですか…っ!…も…うっ…既に頬だけ、じゃなくっ…ふ…うッ…」

―――やっぱり、こうなるんですから。

まだ菓子の箱も開けていないのに。
何故か心は既に甘い気持ちで満たされる。
飾らぬ真っ直ぐな口付けに。
恋する想いで満たされる。

■終劇■

→ホワイトデーのカプを妄想しったー

【ホワイトデーのちょこ淮】受けにお返しとして頬にキスをしたら顔を赤くし恥ずかしそうにされもっとキスをしたくなる攻めを妄想しましょう。
https://shindanmaker.com/201229

「大戦」に郭淮が増えました。

看破郭淮
「ねーねー、何だかスッゴイ俺が追加されたって聞いたから飛んで来たん…うわぁお。」
迅速郭淮
「"うわぁお"って…(少し解りますが…)」
天破郭淮
「お話の通り、先達の私は明朗な方ですね。」
迅速郭淮
「…そうでしょう。」
看破郭淮
「遠くからでもキラッキラしてたから何かなと思ったんだけど…その弓や盾って三段変形とか出来る?それとも鎧の方で"ふぉーむちぇんじ"とか?」
天破郭淮
「軽妙な方でもある様子。」
迅速郭淮
「そう…ですね(会わせて良かったのだろうか…)」

看破郭淮
「まあ冗談はさておいて、遂にSRの俺かあ。俺の頃はそんな期待は無かったから感慨深いよ。」
天破郭淮
「格に恥じぬよう、この鎧と共に盾として戦場に在るのが私の使命だと心得ています。」
迅速郭淮
「攻城術を選択可能で城門攻城が前提の岐略も持っていても盾なのか…確かに、蒼は攻城のみならず守りに活かす事も可能みたいですが。」
看破郭淮
「単体強化なんだ、迅速も固有の采配計略だし個性があって羨ましいよ。」
迅速郭淮
(…性格的な個性は貴方が随一かと。)
天破郭淮
「しかし汎用計略とはいえ看破、低士気で戦を決着させる可能性をお持ちなのでは?」
看破郭淮
「俺の頃の反計系は下方するばかりだったからなあ、最終的には寧ろ強度近視じゃないかって範囲だったし…それでも居るの忘れられて看破しちゃうし…」
迅速郭淮
(あっ、これは…)
看破郭淮
「"しょうがないね"って、俺の存在感の無さに言ってるよなって気分になるし…いやそりゃ確かにさ、士気2で戦を決めた事もあったけどさあ。」
天破郭淮
「…申し訳ない、地雷だったでしょうか。」
迅速郭淮
「少し経てば普段通りになると思いますけど…」

????
「こんにちは、お集まりだね。」
迅速郭淮
「えっ?…初めて会うと思うのですが…?」
????
「"私"が集まっていると聞いたので、新参者なのだから挨拶しておこうと思った者だよ。」
天破郭淮
「"私"…という事は。」
看破郭淮
「…あっ、戦国大戦TCGの俺だ。才華なる指令だっけ、三大追加の少し前に出たんだった。」
才華郭淮
「左様、才の華等と…開花に至るには既に老齢の身となってしまったが。曹操様に見出だして頂いた御恩を返せたと思うまでは退けなくてね。……何か?」
迅速郭淮
「いえ…安心…と言いましょうか、私達からは未来を見ているのに等しいので。」
天破郭淮
「老齢になろうとも忠義を貫き通す姿に安堵しているのだと思って貰えれば。」
才華郭淮
「おやおや"私"なのだから不安に思う事など無いだろう、芯は揺るがぬ筈だよ。」
看破郭淮
「そうそう、変わらないよ。」
迅速郭淮
(何で貴方が…しかし…)
天破郭淮
「…加えて場の雰囲気というか、話題を変えて頂いた事にも感謝しているところです。」
迅速郭淮
「…そうですね。」
才華郭淮
「おや、気不味い雰囲気だったのかな?」
迅速郭淮
「深刻な事ではないので、詳細は伏せますが…」
才華郭淮
「ふむ…まあ追及はしないでおこう、読むのは得意だからね地形も空気も。」
天破郭淮
「ありがとう。」

看破郭淮
「…う〜ん、才華の俺も"そういう感じ"かあ。俺だけちょっと浮いてるよね。俺だけ"俺"だしさ。」
才華郭淮
「ふふ、本来の私に話す機会は無いからね、実際は君の延長の様な話し方かもしれないよ。」
看破郭淮
「そうかなあ、俺は"郭淮"の認知が低かった頃だから付いたキャラだと思うんだよね。今だったらやっぱり、迅速や天破みたいな私系キャラじゃないかなー。」
迅速郭淮&天破郭淮
(…雲行きが…)
才華郭淮
「まあまあ、そう言わず。君に拗ねられると張コウ殿に睨まれてしまう。…張コウ殿は、そんな有りの侭の君を選んでくれたのではないのかな?」
迅速郭淮&天破郭淮
(…余裕の有る大人の対応だ…)
看破郭淮
「それを言われちゃったら言い返せないけど。…ああ!そうだよ!張コウ殿っていえば!」

―…

神速張コウ
「何の集団かと思ったら、全員郭淮…か?」
魏武張コウ
「…その様だな。」
神速張コウ
「"俺"と比べたらまだ数は少ないのだろうが、随分と特色豊かに増えたものだな。」
魏武張コウ
「ああ…」

神速張コウ
「まあ、どれだけ増えようとも俺には迅速の郭淮が一番という事になるのだが。」
??張コウ
「…」
神速張コウ
「お前だって看破の郭淮が一番なんだろうから偶には惚気たらどうだ。看破だって喜ぶぞ。」
??張コウ
「……」
神速張コウ
「そういう性質ではないのは解っているが、ちゃんと愛情を伝えてやらんと看破とて心配に…聞いているのか?…って、何時から居なくなってるんだ魏武ー?!」

■↓に続く■

張コウさんも増えました?

看破郭淮
「復刻アンケートに含まれていたから何時か…って思っていたけど、俺の張コウ殿も追加だよ!」
鮮血張コウ
「誰がお前のだ。」
看破郭淮
「うわ、張コウ殿ってば何時からそこに。」
天破郭淮
「貴方が大戦を代表する張コウ殿…この郭伯済、同じ戦場に立てる事を光栄に思います。」
鮮血張コウ
「…物凄い落差だな。"俺"も色々なのが居るから人の事は言えんと思うが。」

神速張コウ
「魏武!話の途中で勝手に居なくなるな!」
迅速郭淮
「!…張コウ殿。」
看破郭淮
「あ、君の張コウ殿も来てくれたね。」
迅速郭淮
「…別に私は"私の"とか思っていませんので。」
看破郭淮
「ええ?駄目だよ、ちゃんとアピールしておかないと、こうして"俺"も増えてる訳だし。」
迅速郭淮
「う…それは…」
神速張コウ
「大丈夫だ、俺は俺の郭淮しか見ていない。」
迅速郭淮
「そっ、そんな事を集まっている中でハッキリ言ったりしないで下さい!」

才華郭淮
「ははは、お熱いね。」
天破郭淮
「ふむ…」
看破郭淮
「あれ、天破は同性とか駄目?」
天破郭淮
「ああいえ、そんな事は。愛情を注げる対象が居るのは同性であろうと素晴らしい事です。想いが強い程に守る強さとなる…私は妻一筋ですけれど。」
看破郭淮
「そっか、お嫁さんも出たんだよね。」

迅速郭淮
「……」
才華郭淮
「どうしたんだい?」
迅速郭淮
「いえ、その…妻…私を範囲に入れて計略を使うと特殊台詞なのですが、天破の私では通常台詞なので…妻は"私"と認識が出来ていない可能性が…」
才華郭淮
「それは。…黙っておこうか。」
迅速郭淮
「…ですね。」
天破郭淮
「それには及びません、聞こえたので。」
迅速郭淮&才華郭淮
「えっ。」

天破郭淮
「…」
迅速郭淮
「あ、あの…?」
天破郭淮
「……(ぐすっ)……」
看破郭淮
「えっ、ちょっ、泣いてる?泣いてない?」
天破郭淮
「…大丈夫です涙など流していません。…済みませんが、少しだけ席を外させて頂きます。」
看破郭淮
「外すって、何処に行くの?」
天破郭淮
「ちょっと蒼で敵城を殴りに。では失礼。」
看破&迅速&才華郭淮
「はっ?」

……グワッシャバリコーン!!
(気付いてくれえぇえ!でも大好きだあぁぁあ!)

神速張コウ
「攻城兵並みだな…」
鮮血張コウ
「ほう、良い攻城具合だ。敗けられんな。」
看破郭淮
「あの城、小さいけど面倒な位置にあって素早く落としたかったから丁度良かったね。」
才華郭淮
「いや全く。」
迅速郭淮
「…そういう話ではない気が…」
天破郭淮
「……席を外して申し訳ありません、気持ちは落ち着きましたので続きをどうぞ。」
看破郭淮
「良いストレス発散法だなあ。」
才華郭淮
「総司令官なんて立場になると不必要な気負いも生じるから、そういうのは必要だよ。」
迅速郭淮
「…後々の為に参考にしたいとは思いますが…」
才華郭淮
「まあ良いじゃないか、とても妻を愛している。そんな"私"だという事だよ。」

迅速郭淮
「…一先ず話を戻しましょう。今は張コウ殿のお話をしたいのではありませんか?」
看破郭淮
「そうだった、張コウ殿の追加だよ。」
神速張コウ
「同じ戦場に集う日が来たか、先程からつい魏武と読んでいたが…今後は鮮血…か?」
迅速郭淮
「少々、物騒な呼び方ですが…刹那の粘りから魏武の強兵、そして戦国大戦TCGで再び刹那の粘りとなり、判別の呼称に迷っていたのは否めません。なので…」
才華郭淮
「最も新しい計略に合わせるのが適切だろうね。」
迅速郭淮
「そういう事です。」
鮮血張コウ
「呼び方なんぞは何でも構わん。」
天破郭淮
「守勢に継戦、そして死線の中での攻勢…正に臨機応変の傑将とお呼びしたい。」
鮮血張コウ
「俺は一軍の将として与えられた軍備で最大の戦果を挙げるのみだ、それを臨機応変と呼ぶのであれば…勝手に付いてきていた様なものだな。」
才華郭淮
「ふふ…本当に骨の髄まで武人な方だ。」

看破郭淮
「…うん、そうなんだよね。そんな張コウ殿なら新しい戦場にも出れるって。だから追加になって俺も嬉しいんだけど、やっぱり寂しいかなあ。」
神速張コウ
「看破…」
看破郭淮
「いや本当、喜んでるんだけどさ。俺だけ留守番になっちゃったなあって。あはは。」
迅速&天破&才華郭淮
(下手な事が言い出せない…)
鮮血張コウ
「……」
神速張コウ
(…看破の事だから、すぐケロリと普段通りになるだろうが…本音には違いない。こんな時は鮮血の俺からの言葉が欲しい…が、これは無理か。)

鮮血張コウ
「……郭淮。」
看破郭淮
「何ですかね?張コウ殿。」
鮮血張コウ
「俺が最も生きていると感じるのは最も死に近い戦場だ、それは今も昔もこれからも変わらん。」
看破郭淮
「…ええ、知ってますよ。」
鮮血張コウ
「だが…俺が最も"生き甲斐"を思えるのは、お前の相手をしてやっている時だ。生きている限りは傍に帰ってやる、だから大人しく待っていろ。」
看破郭淮
「!…ふふっ、そんな事を思ってくれてたなんて嬉しいな。…ちょっと拗ねたくなっただけですから、気にしてくれなくて良いんですよ。…ふふふっ。」
迅速&天破&才華郭淮
(…ホッ…)

神速張コウ
「そういう事を、ちゃんと言えるではないか。」
鮮血張コウ
「お前が言えと言ったんだろう。偶になら、な。」
神速張コウ
「何だ俺の話を一応は聞いていたのか。…どうだ?看破が喜んでいるのは悪い気しないだろう。」
鮮血張コウ
「……まあな。」

すっかり機嫌を良くした郭淮を見詰める双眸は、普段通りの変わらぬ表情の中で静かに煌めく。
自分とは違い、感情を大きく表しはしない「自分」。
だが、隣に立つ張コウは、そんな「自分」の瞳の奥に春の陽光の様な光を宿している事に気付き。
自分もまた、「郭淮」へと優しく視線を送った。

■終劇■

◆お帰りなさい最愛の張コウさん!
復刻アンケートに入るも復刻は最早見込めず、戦国大戦TCGに新規絵で参戦したから…これはこれで勿論、嬉しい事だったのだけれども。
それ故に三大4でのリメイク復刻対象になる期待は薄いと思っていたから本当に嬉しい◎
後はね…看破淮だけなんだけどね…

2019/04/30 了
2019/06/05 加筆修正



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