0820/淮にゃんの日記より
◎月△日
もうひとりの。
きらきらな ちょーこーどのに あいにいくことにしましたよ。
…したのですが…

「…こまったにゃあ…みつからないですよ…」

とてとて。

「しょうがない、このさきで ちょーこーどのがみつからなかったら あきらめるしか…」

がしっ。

「狽ノゃ!ふにゃあ!?」

じたじた。
ばたばた。

「そう暴れるな、この先は兵錬所…特訓中の兵達に巻き込まれて怪我をしても知らんぞ。」
「にゃ…」

ぴたり。

「…聞き分けの良い猫だな。」
「ふにゅ…(おそるおそる)」
「…ん…?…以前に、会った事がある様な…気のせいか?」
「(!…いまは、だいぶ うすくなっていますけれど…ひたいとほおのきず、おなじですにゃ…ちょーこーどのですにゃ!)」
「まあ良い、こんな城の奥まで迷い込んでしょうがない奴だ。…そら、外に連れて行ってやろう。」

ひょいっ。

「にゃ、にゃあっ?」
「肩に乗せられるのは嫌か?」
「にゃあ…(ふるふる)」
「そうか、では行こう。」
「(だっこされるのは しょっちゅうですけれど…かたにのせてもらえるのは、はじめてですにゃ。なんだか、ふしぎですにゃ♪)」
「何だ?そんなにじっくりと俺の顔を見て。」
「ふにゃ…(それにしても…)」

…さわさわ。

「傷の具合を心配してくれているのか?」
「にゃあにゃあ(こくこく)」
「この程度、どうという事は無い…増える度に俺は強くなれる。」
「……にゃう……」

すとん…

「さあ、此処からならば外に出れるだろう。気を付けてな。」
「にう…」

ぎゅ…

「…どうしたのだ?」
「……にゃあ!(ふりふり)」
「…ああ、それではな。…また、何処かで逢おう。」

ふりふり…


―――…


「ただいまですよ。」
「…散歩か?」
「そうですにゃ…ねえ、ちょーこーどの。」

じっ…
すりすり。

「…何だ?」
「いちばん…あたらしい"きず"は、はなのところのですかね?」
「残ってしまっているのでは、恐らくそうであろうな。…まあ、何時に出来た傷だとか最早一々覚えてはおらんが。」
「うずいたり しませんかね?」
「ふ…傷に囚われる様な事は無い…この先、幾らも増えようと。」
「にゃ!だめですよ、もう…ちょーこーどのに きずはつけさせませんからね。ぜったいに。」

ぎゅむう…

「…ふふ、どうしたのだ急に…」
「はやく、ぜんぶの"きず"が…なくなると いいですにゃ…」

ちゅ…

「……ああ。そうだ…な。」

―――すこしむかしの ちょーこーどのは、わいるどさんでした。
だんでぃさんなちょーこーどのにつながる、そんなちょーこーどのも かっこいいですけれど。
やっぱり…もう"きず"をふやしてほしくないですよ。
…はやく、いくさを おわらせたいですね。



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