0720/称号【パティシエ見習】
「こーらんどの、ちょーこーどのがケーキをつくってくれたので、たべに きませんか?」
「…ケーキ…いや、わるいけどよ そろそろ かえらねえと。」
「にゃあ、そうですか…では、またべつの"きかい"に、ですよ。」
「おう、それじゃーな!」

ぶんぶん。

「さようならー。」

ふりふり。

―――…

「ただいまだぜえ!」
「…ああ、帰ってきたか高覧。」
「おっ、ケーキつくってたのか?くわせてくれよ♪」
「そろそろ晩飯時だぞ。」
「へーきへーき、どっちもちゃんと たべるって!」
「それに…」
「なんだよ、まだ ほかにも なにかあんのか?」
「…まあ正直、出来はよくねえからな…」
「…ちょーこー…?そんなことないぜえ、うまそうじゃねえか♪」
「外側は繕えるが…な。」
「……ちょーこー……」

…ひょいっ。ぱくん。
モグモグモグ…

「…ちょーこーのうそつき、やっぱり うまいじゃねえかよ。」
「ふ…無理しなくていいぞ。」
「ほんとうだって!…だって…おれ、ケーキとか…ちょーこーがつくったのしか しらねえし。」
「つまり他を知らんからだろう…"あっちの"張コウのを食べるか?」
「…いらねえよ。だって、ちょーこーのが"イチバン"だからよ!」
「だからそれはだな。」
「きけよ!ちょーこーのしかしらなかったら、おれが"ちょーこーが イチバン"っていうのは"ほんとう"ってことになるだろ?」
「理屈はそうかもしれんが…」
「あってるなら、それでいいだろ!…おれは…ちょーこーがつくる"おかし"がイチバンだって。ぜったい、そういえるぜえ!」
「…高覧。」
「だから、"イチバン"のケーキを たくさん くわしてくれよな!」
「…ああ…そうだな。…高覧。」
「ん?なんだぜえ?」
「……ありがとう……な。」
「へへ…」

今はまだ、一匹だけの"イチバン"だけれども。
甘い虜の"イチバン"は。
何時か沢山の"イチバン"に。

◆逆境→疾風→魏武で同一の張コウさんだと思っているので、もふもふさんはパティシエ見習い。
…という設定を、ついぞ最近まで活かせるネタが出なくて(爆)
設定公開したので流石に書いてみたとかそんな。
高覧たんはアホの子で良い子。



あきゅろす。
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