0720/固定CP新境地より@
「神様、どうか天人ホウ統の満面の笑みを拝ませてくれ…!」と懇願する侠者徐庶。
「…そこまでしなくても笑うがね。」と言ってみるが、いざ侠者徐庶を目の前にすると、恥ずかしくて笑えない天人ホウ統。

***

「…んっ、何だアリャ?…学問所の前に…」

さらさらさわさわ…

「笹か…ああ、七夕だからな。御丁寧に短冊と筆まであるし…」

先生の計らいなんだろうが。
酔狂だよな。

「今更、願い事を下げる様な事なんてなあ…願い事、か…」


さらさらさら…
がさがさ…きゅっ。

「これで良し、と。…神様でも誰でも構わねえから叶えられるモンなら叶えて欲しいモンだな…」

―――…

「…何だ…?ああ、七夕の笹かね。しかし下げる様な奴なんて…」

居たよ。

「…何処のどいつだ、どれ…?」

がさがさっ…

「これは…」

―――…

カラッ…

「何だ、元直だけかね。」
「よお士元、お前がこんなに早いなんて珍し

ぺいっ。

「ぶっ!?お、お前なァ!痛かねえが何を投げ…だああ!墨が付い…って、こ、コイツは…」
「やっぱりお前か、それ。」

"士元の"
"満面の笑みを拝ませてくれ"

「も、持って来る奴があるか!」
「それ以前に、そんな事をあんな所に下げる奴があるかね。」
「別に俺の勝手だろ。」
「勝手で堪るか、俺の字入りであの内容で、しかも容易に見れるときた。俺が恥ずかしい。」
「…そ、それもそうだな…スマン、悪かった…」
「…全く…ここまでせずとも見たいなら笑うというに。」
「なっ、ほ、本当かッ?」

ずいっ。

「あっ…あ、ああ…」
「ん、んじゃあよ、今なら他に誰も来てねえし…良いか?」
「…勿論、だが…お前…」
「なッ、何だ!?」

ずずいっ。

「あ、あのな、近…近いんだが、ね…これで笑え、とは…」
「近い?…近…」

あっ。

(士、士元が目の前…!あれ、か、顔が赤い、ん、じゃ…)
「……」
(や、ヤベェ、すげえ可愛いがこれ、ど、どうすりゃ…!)

ガラッ!
……バタバタバタガタガタンッ!

「お早う御座います2人とも。」
「やあ、孔明かね。早いな。」
「よ、よお孔明…早いんだな。」
「より早い、あなた方に言われたくはありませんが。」
「今日は、何だ、偶々…なあ?」
「ふふ、そうそう…偶々、な。」
「勉強熱心で結構な事ですけれども。次からは、私が来る前に場の空気の処理くらい自分達で出来る様になっては如何ですか。」
「「(…バレてるな…)」」

下げた短冊の願い事は、暫しお預けみたいだが。
―――まァ、いいか。


徐庶が後ろ手に握るは。
"2枚"の短冊。
下げずのもう1枚の願いとは。

"士元の"
"照れ赤面する顔を拝ませてくれ"

◆少し元の文とは改変したシチュになりましたが。
7月中ならば七夕ネタを繰り出してもまだ大丈夫かな、という事も含めましてその。ねえ(笑)
短冊って、つい見ちゃったりするよね(;´∀`)
お仲間カシラ。とか察せちゃう様なのもあったりするので、下げる時は色々と気を付けて(苦笑)



あきゅろす。
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