A
押し当てられた反射、きゅうと締めたそれを開放する様。
その小さな蠢きにも、蕩けるふたつの器官は水音を漏らして。
「…よいか?」
「…え、え…張コウ殿のお好きにして下さいよ…」
等と、返すのももどかしい。
思考も身体も待ち切れぬ自らに、思わず零した自嘲。
張コウはその表情を浮かべた意を汲み、宛がう自身を郭淮の内へと沈め。
ず、ちゅっ…ずっ…じゅ、ぷ…っ…!
「く、ぅっ…あ、っ…!…ちょう、こ、う…どの…っ!」
「…っ…かく…わ、い…」
受け入れる事に慣れている筈の孔は、しかし初々しさを感じられる程に張コウの自身をきゅうきゅうと締め上げ。
それでいて、捉え囚われ離さぬ絶妙な心地良さで絡み寄せる。
内が持つ熱であるのか、自身の持つ熱であるのか。
それはもう、知れず。
只、在るのは計り知れぬ劣情。
「…すまん、な…加減は―――」
言葉尻を聞かず。
郭淮は張コウの首元へ腕を回して顔を寄せ、口唇へとありったけの欲を孕んだ口付けを落とし交わらせる。
互いの咥内へと舌を絡め、酸素を求めようとすれば溢れる水音と唾液。
おぼれそうに、なる。
「ん、っく…」
ごくりと鳴らす喉は。
それでも、総てを飲み込む事は許されず口の端を妖しく濡らして。
重なる下肢は、ぴくりと脈動を放つその度に腰を揺らせた。
「…加減、される方がね…俺には無体ですよ…張コウ殿…」
漸く離し、離されて見下ろす郭淮の嬌笑。
それまで犯していた口唇が、やたらに艶めいて。
嗚呼。
上気する妖艶な表情の中で、美しく映える華を想わずにはいられない。
「…そう、か…」
「…っ、あ、ああ、ンっ…!ちょ、うこう…ど、の…ぉっ…!」
じゅ、ぷっ…ずっ…ずちゅ、ぢゅっ…!
割り開かれた郭淮の脚へと腕を寄せ。
それを支えとして、張コウは自らの身体と共に埋め込んだ自身を進めれば。
奥を求める激しい打ち付けに、郭淮は腰を捩り強請る。
求めているのは、同じ。
張コウの動きに合わせ、咥え込む内は常として奥を導いて。
揺れる腰が、舞う。
舞わ、される。
貴方の身体、で。
「ちょうこう…っ…ど、の……も、っと…もっと…」
(俺を、舞わせて。)
と。
そう、語る口は無く。
只管に耽る愛欲の蜜。
先程から、ずっと聞こえているのだから。
(舞うがいい、舞えばいい、果てを見るその時まで。)
どこまでも。
舞え。
舞い、踊れ。
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