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暴走U


「薫、聞こえますか、薫!!!」



「っ赦さない、赦さない!!滅茶苦茶にしてやる、お前だけはアアァ!!」



「ふざけたこと言ってないで、自分を鎮めてください!!ユリが愛していたこの土地を崩壊させるつもりですかッ!?」



(少し勢いが収まり始め)
「私はっ、あいつをッ…!!」



「今は駄目ですが必ず仇を討つチャンスは有ります!!殺しを好まないユリの墓前でいつまで虐殺を続ける気ですかっ!!?」



「ぎゃ、くさつ……?」



(そう言って手を見る薫)
(手は地で真っ赤に染まっていた)




「私はっ、一体何を……ッ!!?」



(だんだん落ち着いてきた薫)
(逆に自分が今したことを思い出す)




「私っ…わ、たし…!?」



「…能力が暴走したんです。能力者は己の心に負けた時、恐ろしい力を暴走させてしまうんですよ」



「じゃあ……これ、全部私が殺した、のか……?」



(辛そうに顔をしかめ)
「………」


薫「あ、……ぅ、嘘……っ」



(嘘と信じたかったが、自分の手のひらを見)
(これが現実と思い出す)




「うぁ……わ、わたし…なんてこと……ッ!」



(そっと支え)
「………薫」



「うあああああぁ…ッ!!」




ED『砂の都』


―垣間見たセカイEND―
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