暴走U 涼 「薫、聞こえますか、薫!!!」 薫 「っ赦さない、赦さない!!滅茶苦茶にしてやる、お前だけはアアァ!!」 涼 「ふざけたこと言ってないで、自分を鎮めてください!!ユリが愛していたこの土地を崩壊させるつもりですかッ!?」 薫 (少し勢いが収まり始め) 「私はっ、あいつをッ…!!」 涼 「今は駄目ですが必ず仇を討つチャンスは有ります!!殺しを好まないユリの墓前でいつまで虐殺を続ける気ですかっ!!?」 薫 「ぎゃ、くさつ……?」 (そう言って手を見る薫) (手は地で真っ赤に染まっていた) 薫 「私はっ、一体何を……ッ!!?」 (だんだん落ち着いてきた薫) (逆に自分が今したことを思い出す) 薫 「私っ…わ、たし…!?」 涼 「…能力が暴走したんです。能力者は己の心に負けた時、恐ろしい力を暴走させてしまうんですよ」 薫 「じゃあ……これ、全部私が殺した、のか……?」 涼 (辛そうに顔をしかめ) 「………」 薫「あ、……ぅ、嘘……っ」 (嘘と信じたかったが、自分の手のひらを見) (これが現実と思い出す) 薫 「うぁ……わ、わたし…なんてこと……ッ!」 涼 (そっと支え) 「………薫」 薫 「うあああああぁ…ッ!!」 ED『砂の都』 ―垣間見たセカイEND― next…第四章 [←] |