白い大きな花の名前
Z-224
「ほら見て!綺麗でしょ」
薫
「本当だな!…でも、私も初めて見るぞ…」
涼
「…おそらくこれは百合でしょうね。それにしてもこんな所に咲くなんて…」
薫
「ゆり…?」
Z-224
「へえ!!このお花、ちゃんと名前があるんだ!…いいなあ」
(ちょっとだけ羨ましそうに)
薫
「…そうだ!!お前、生まれた時から整理番号で呼ばれてたのか?」
Z-224
「うん、そうだよ。みんな僕のことは224(にーにーよん)って呼ぶから」
薫
「なら、私がお前に名前を付けてやるよ!」
涼
「…薫」
(諫めるように)
薫
「いいだろ?」
涼
「ここで無責任な行動を取ることは避けるべきでしょう」
Z-224
(涼のセリフに被せるように)
「ホントっ!?僕に名前を付けてくれるの!」
薫
「…なあ、良いだろ、涼」
(探るように)
涼
「はあ…僕はこの件に関して何の責任も取りません。それでも良いのでしたら…ご自由に」
薫
「ああ!大丈夫だ、任せろ!…と言うわけだ、224(にーにーよん)、私が名付け親になってもいいか…?」
Z-224
「うん!」
薫
「実は…もう、名前決まってるんだ。さっきの花を見た時から」
Z-224
「え?花って、あの大きな白いお花?」
薫
「そうだ。ユリって名前はどうだ?私はイメージぴったりだと思うが」
涼
「ああ…そう言えばあの百合の花には…純真、なんていう花言葉もありましたっけ…」
薫
「そうなのか!?ますますぴったりだな!…どうだ?」
Z-224
「…いいの?」
薫
「ん?いいって、何がだ?」
Z-224
「だから…僕に、そんなキレイな名前を付けていいの…?」
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