覚悟V
薫
(苦しみ)
「わ、私は…!!わたし、は…」
(重苦しい沈黙が流れる)
(しばらく二人は無言)
?(Z-224)
「ねえ、お兄ちゃん」
(いきなり子供の声が聞こえ、驚いて薫と涼は振り向く)
涼
「はい…?」
?(Z-224)
「お姉ちゃんいじめちゃ、ダメだよ?」
涼
(状況が把握しきれず曖昧に)
「はあ…」
薫
「お、お前は…?」
Z-224
「僕はZ地区整理番号224(にーにーよん)だよ!さっきからお話聞いてたけど…お姉ちゃんがかわいそうだよ、お兄ちゃん!」
涼
(たじたじと)
「そ、それは…失礼しました、?」
Z-224
「うん、もうやっちゃダメだからね!?」
薫
(それを黙って見ていたが、笑いを堪えられず)
「ぷっ…あはははは!お前、強いな!まさかあの涼をこんなふうに困らせるなんて、あっははははっ」
涼
(薫を睨む)
「…っ」
Z-224
(嬉しそうに)
「僕、お姉ちゃんの役に立てた!?」
薫
「ああ、勿論だ。ありがとな」
(頭を撫でる薫)
(嬉しそうに笑う224)
涼
「貴方は…どうしてここに?」
Z-224
「うん、僕、白い大きなお花が好きで…たまたま探しに来てたの。そしたら、なんだか知らないお兄ちゃんとお姉ちゃんがいたから」
薫
「白い、大きな花…?」
Z-224
「うん、たまに咲いてるんだよ、こっち!」
薫
「うわわっ…いきなり引っ張るな!」
(駆け出す224と引っ張られる薫)
涼
「はあ、仕方ないですね…。迷子になられる方が厄介だ」
(追いかける涼)
[←][→]
無料HPエムペ!