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さよなら、会えて良かった

チィ
「"消す"って言われたのは本当だけど、下界に降りて来たのは僕の意思なんだよ。……そろそろ気付いてくれないかなぁ?その死ぬ運命の人って、君なんだよ、『瞬』君」



「……俺の、お袋と親父…殺したのはお前だったのか?」


チィ
「うん…。どうしても、瞬君に生きてて欲しかったから」



「……なんで、今頃そんな話を?」


チィ
「言ったでしょ、一回の身代わりだけじゃ、運命は変わらないって」



「ああ。それが、なんなんだよ…?」


チィ
「二回目の死ぬ運命の時が、今日のこの時間なんだよ」


(突然後ろから凄い爆音とともに車が近付き、ドンっという音と共に、チィの体が浮き上がり…ドサ、と下に落ちた)



「!?!?」


(チィに駆け寄り、抱き起こす)



「おい!チィ?目を開けろよ、おいっ!」


チィ
「う、れしい、…な。名前……初めて、呼ばれた……」



「黙ってろ!直ぐに助けを…」


チィ
(台詞を被せ)
「い、いよ…もぅ、ど…せ、助かんない、から…」



「んなこと言わないでくれよ!なぁ、チィ!?」


チィ
「こ、れは…僕の…罪、滅ぼし、なの……。ご両親…を、殺した、から……」



「そんなのとっくに俺は許してた!俺はチィを責めてなんてなかったんだよ!」


チィ
「…ほん、と?」



「当たり前だッ!だから、なぁ、頼むから、まだ死なないでくれよ…っ」




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