なんて健気なのでしょう
チィ
「あっ、待ってよぉ!ホントに僕…おうちなくなっちゃったんだ!」
瞬
「信じられるか!いきなり俺の前に現れた挙げ句、訳の分かんねぇことばっか言いやがって」
チィ
「っ!じゃあ、僕おうちいらないから…。明日もここで待ってるね!バイバイ、瞬くーんっ」
瞬
「待ってねぇでさっさと家帰れ!もう二度と現れんなよ。じゃあな」
(瞬の姿が完全に消えた後)
チィ
「やっぱ、駄目かぁ。当たり前かもねぇ…でも、瞬君のこといつも見てたんだよ、天界から!」
【次の日の朝】
瞬
「昨日のやつ、ちゃんと家帰ったんだよな…。って、何で心配してんだよ、俺…」
(そのまま歩いて行く。昨日別れた場所に着いて)
瞬
「何だよ、やっぱ嘘じゃねぇか。心配して損し…──!?」
チィ
「ハァ、ハァ…っ」
瞬
「おいっ!?何してんだよお前っ?家帰れって言っただろ!?」
チィ
「家、無いって、…言った……ゴホゴホ!」
瞬
「なっ!?あれ、マジだったのかよっ!?と、とにかく一旦家に連れてってやるから!」
チィ
「ありが、と…瞬く、……ゴホ!」
瞬
「チッ…!すげぇ熱じゃねえか…。ったく、世話の焼ける…」
チィ
「ごめん、なさい……」
瞬
「俺は怒ってなんかいねえよ。……すぐに着くから、黙って静かにしてろ」
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