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scene 2
オミ
「おんやおやー?ねぇねぇソラくんこれ何これ何ー!?うは、動くよこれ!!すごっ!!」


ソラ
「うおおおおぉい!?ちょ、それ、まっ!?」



(オミがソラの側にあったソラの仕事道具らしきものを取り上げ、取り返そうとしたソラとオミがバランスを崩し)



オミ
「ぶは!?痛ー……びっくりしたー」


ソラ
「ぐッ……お、お前………」


オミ
「あはは、ごめんごめーん。まさかソラくんがこんなに貧弱で俺すら受け止められないなんて思わなくてー」


ソラ
(明らかに怒りを抑えながら)
「……言いたいことは、それだけか?」


オミ
(純粋に、悪気なく)
「ごめんなさい!」


ソラ
「っ……!!あーもう、そうやって素直に謝られるとやりにくいったらありゃしねぇな…!」


リョウ
(一歩引いて見守るように)
「はは。ソラが今日も相変わらず、彼に良いように操られてて平和そのものだ」


ケイ
「だな。賑やかでいいじゃないか」


リョウ
「ケイがそう思えるようになったのも良いことだ。これも運命だったんだね」


ケイ
「毎日煩いからな。さすがの僕も慣れるさ」


リョウ
「そうか。慣れは恐ろしいな。……そう、恐ろしいと言えば最近おれ、リナの治療に慣れて来たよ」


ケイ
「…おい、僕に思い出させるなよ。トラウマなんだ、あの部屋」


リョウ
(笑ながら)
「悪い悪い。そうだったね。まあ、あれだけの大怪我を負って帰ってきたケイをここまで復帰させてくれたんだ。有難いと思わなきゃな」


ケイ
「あの人には頭が上がらないな。……色んな意味でさ」



(突然叫び声が上がり)



ソラ
「あーーーーー!!!おいお前何やってんだよ!!?ってか手!手!!!挟まってる!!!」


オミ
「いたたぁ……手?挟まってる……?あ、ほんとだ」


ソラ
「ぎゃあーーー!?おまっ、血!!血!!誰か、リナ呼べリナ!!」


リョウ
(一つため息をつき)
「噂をすればなんとやらってヤツかな。……とりあえずおれ呼んでくるから。後頼む」


ケイ
「ああ。早めによろしく。あいつ、記録士なのに手をやりやがったから」



(数分後)



リナ
「で?誰なの、今回は」


ケイ
「オミ。僕じゃない。お願いだから僕を凝視するな!!!」


リナ
「まあいいわ。ケイくんはまたゆっくり個人検診しましょう。……さてオミくん?手、見せてちょうだい」


オミ
「誰この美人なお姉さん!お手柔らかにお願いしまーっす!終わったらちゅーしていいよね!!」


リナ
「無理。じゃあもう早速いくわよ。ちょーっと痛いけど、心の準備はいいかしら?」


オミ
(セリフの途中でリナの治療が始まり)
「え?心の準備?…そんなのいらないでs痛い痛い痛いちょまてまだ心の準備がーーーーー!!!!!??」


ソラ
(震え声、棒読み)
「わあー……血しぶき……すごーい…」


リョウ
「でもケイの時より良いよね」


ケイ
「やめろ思い出させるな!!!」


オミ
「何これ超痛いんですけどうおおおおおおお!!!?助け、たた、助けてよケイちゅわあーーーー!!!」


ケイ
(青い顔で)
「今回だけは……悪いな、オミ。僕、おとなしくしとくよ」


オミ
「裏切り者おおおおおぉそんなトコも好きだけどでも痛いよねーーーーー!!!?」


リナ
「オミくんもなかなかいい声で叫ぶじゃなーい。良いわね。ケイくんも捨てがたいけど」


ケイ
「やめろこっち見んな!!!」


リナ
「怯えてるケイくんたまんないわ。でも今は、ハイ、オミくん」


オミ
「はぎゃあーーーー!!!?痛い通り越して痛いーーーーー!!!?ささる、貫通する、腕、俺の腕!!?」


ソラ
「俺の仕事道具壊した罰がこれか……ザマアミロだがなんだか哀れだ…」


リョウ
「リナに治療して貰えばすぐ治るよ。腕は良いんだ。ただ、ほら。やり方がね」


リナ
「なぁに?リョウくんも叫ぶ?」


リョウ
(良い笑顔で)
「遠慮する!」


オミ
「あああぐああああああぁ!!!!何か見える!!!川見える!!!船漕げる!!!俺はどこ!!!?ここは誰ええええええぇ!!!?」


リナ
「あ」


ケイ
「あ」


リョウ
「あーあ」


ソラ
「あーあ」


リナ
「やり過ぎちゃったかしら」


ケイ
「アーメン…」



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