[携帯モード] [URL送信]

ラバーズ

そう思いながら、エストのいる部屋に来ていた。

「メイス?」

不思議そうな顔でエストが見上げてくる。

「え?いや、なんでもないよ。エスト、来てごらん」

メイスはエストを連れて、アスカのいる研究室に戻った。

アスカのいる部屋は、一つの部屋を二つに仕切られていて、一つは普通の部屋になっていて、隣が研究室になっている。

壁には大きな窓ガラスが張られている。

「あのお姉ちゃんどうしたの?」

エストは窓に張り付いて、アスカを見た。

「あの子はね、アスカっていうんだ。エストは嬉しいとか悲しいこととかあるだろ?でもね、あの子にはそれがわからないんだ」

「お姉ちゃんの側に行ってもいい?」

ラインの許可を得て、メイスはエストを連れて部屋に入った。

エストはアスカの近くまで歩いていく。

「僕はエストっていうんだよ。僕、ここの人たちが大好きだよ。アスカも大好きになるよ」

言葉が通じないとわかっていても、必死に話しかけるエスト。

それから毎日エストはアスカに会いに来るようになった。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!