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ラバーズ
プロローグ
ある雨の日の夜、生物科学研究所の門の前に小さな男の子が捨てられていた。

外で何か音がするので、研究員のメイスは門へ走った。
そこには三、四歳の男の子が雨に濡れて泣いていた。

メイスはすぐに男の子を研究室に連れて帰った。
泣きじゃくる男の子はメイスに抱きついて、さらに大きな声で泣き出した。
ずっと雨に濡れていたせいか、熱を出して寝込んでしまった。
目覚めたのはそれから三日後のことだった。

起きた時にはもう、男の子は記憶を失っていた。

自分が何故ここにいるのか、自分が誰なのか。

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