呪解。
7
俺の最愛の女(ヒト)が病で倒れたという内容だった。
何かを感じ取ったカイトは心配そうに俺の顔を覗き込んできた。
俺はカイトを抱きしめた。
我が子の代わりに。
「どうしたの?何て書いてあったの?」
「ごめんな。しばらくこのままでいてくれ…」
カイトの肩に顔を埋めて、静かに泣いた。
彼はそれを静かに許してくれた。
彼女が心配だ。
すぐにでも駆けつけてやりたい。
だが、ここは遠い。
俺はいつものように、家族へ向けて手紙を書き、再びディクルスの足に括り付けて飛ばした。
どうか、無事で生きていてくれ
それから数ヶ月後、カイトを知る人と会い、彼と別れることになった。
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