呪解。
15
森に入ってから二日目、胸の痛みが急に強くなった。
我慢しきれず胸を押さえた。
アシオスとウィルアが心配そうに訊ねてきた。
「大丈夫」と言いつつも、やはり苦しい。
肩で息をしながら、クラウドは事の経緯を彼らに語った。
話をしているうちに何とか落ち着いたので、先を急ぐことにした。
更に歩くこと半時、目の前に洞窟が現れた。
入り口からも分かる邪悪な気配に、またもクラウドの呼吸が乱れた。
それでも、この中に入る強い意思があった。
アシオスとウィルアもさすがにこの邪悪な気配には息を呑んだ。
「入るぞ」
アシオスが一歩足を踏み入れる。
その後をウィルアが続き、最後にクラウドが足を踏み入れた。
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