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呪解。
14 終章ー呪解。ー
クラウドはとある町の前に立っていた。

呪いの呪印が疼きだし、彼は息を切らして胸の呪印を押さえた。

「ここか…ここにいるのか…?」

そう言ったまま、彼は気を失い、その場に倒れ込んでしまった。気づいた時は、どこかの宿屋のベッドの上だった。

誰かがここまで運んでくれたのだろうか。

下階が騒がしい。

酒場か何かになっているのだろう。

クラウドはまだだるさの残る身体を起こし、下階へ下りていった。

一階は酒場になっていて、そこにいた一人の青年が声をかけてきた。

この宿屋の息子らしい。

彼がクラウドを助けてくれたという。

その青年が席をすすめてくれた。


輪の中に入って話を聞いていると、気になる話が耳に入ってきた。

輪の中心にいた四人の青年たちがこの町の先にある森へ向かおうとしている。

クラウドはそこに何かあるとふんだ。


二日後、彼らが森へ向かおうと決めていた朝、クラウドは先回りして先に森に入り、彼らを待った。

来たのは二人の青年だけだった。

彼らの名はアシオスとウィルアといった。

クラウドはこの二人に同行させてもらうことになった。


この森に入ったときから、また胸が苦しくなった。


間違いない。

この先に奴はいる。


クラウドは二人に気づかれないように、平然を装った。





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