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呪解。
11 亡国の王子2
城へ着いたクラウドとセシルは王の待つ、謁見の間に通された。

セシルはストーリア王が自分と年の変わらぬ少年であったことに驚いた。

二人は王の前で膝を折り、頭を下げた。

「顔を上げて下さい」

リシェール王は言った。

「ギリアは今、大変だそうですね」

「はい。王都復興のため、ぜひ貴方の協力がほしいのです」

「わかりました。私でよければ協力します。ところで隣の者は?」

「クラウドと申します、陛下」

「クラウド?」

それに反応したのはリシェール王ではなく、彼の後ろに立っていたカイザールだった。

「兄上、知っているのですか?」

「確か、数年前、東の国境争いの時に、我が国を勝利に導いた英雄だと…」

「……」

クラウドは無言で答えた。

それを肯定の意味で捉えたカイザールは、尊敬の眼差しで彼を見た。

「「それは本当か?」」

リシェールとセシルがそう言ったのはほぼ同時だった。

それにはクラウドは苦笑するだけだった。


**********************

ストーリアの協力を得、再び町に出たセシルは、町で意外な人物と再会した。

それは、ギリア国の仲間たちだった。

先の争いで、彼らもこのストーリアに逃げてきたのだという。

その中には、かつてのギリアの王宮にいた従事たちもいた。

彼らはギリアの復興を目指し、仲間たちを集め行動していたのだという。

「こんなところでセシル様に出会えるとは。ご無事で何よりです」

「ありがとう。貴方たちに再会できてよかった」

セシルは、仲間たちに出会えたことで、同じ目標を持つ彼らについて行くことにした。

こうしてクラウドとは別れることになった。

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