神無月鎮魂祭(突発短編)
バレンタイン
今日はやたらと若い女性客からお菓子を貰 う。
「お、また貰ったのか?」
お菓子を手に休憩室に入って来る翼刃を見 て、荒木は言っ た。
「うん」
「おまえ、今日何個貰ったんだ?」
休憩室のテーブルの上にはいくつかのお菓子 が置いてある。
それはどれも可愛くラッピングされている。
「これで7個…。」
翼刃は今貰ったお菓子をテーブルの上に置い た。
「負けた…俺、4個だぞ」
荒木は悔しそうに翼刃を見る。
「あ、今日って…」
翼刃は今思い出したようにハッとした。
今日はバレンタインである。
「何だよ…?今さら気付いたのかよ?」
鈍い翼刃に荒木は苦笑いをした。
夕方、翼刃は家に帰るなりお菓子作りを始め た。 苑希が帰って来る前に仕上げたい。
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