お祝い小説
ちぐはぐ観察日記 2














2月3日(水)


家中探し回っても昼飯を食い終えたルフィがいない。

それを不思議に思って外に出てみれば、海の方で小舟に乗りながら深海魚と睨めっこしている人影が見えた。


「だれだよ!?あんなことしてるバカは!!」


おれは急いで海の方まで行って、そいつに駆け寄った。


どんどんクリアになるシルエットに、おれは嫌な予感がした。


「うわぁああ!!!エースー!!!食われるー!!!」




案の定、ルフィだった。








2月4日(木)


明日、おれたちの家にじじいが来るという知らせがきた。


それを知ったおれとルフィは、この場から逃げようと身支度をし始める。


「なあ、エース。じいちゃんほんとに明日くんのか!?」

「あぁ、手紙にそう書いてあったからな」


ルフィはあまりにも信じたくないのか、何度も何度もおれに聞いてきた。


そのやり取りが十二回目に差し掛かった頃、突然ドンドン、とドアを乱暴に叩く音がした。


その突然の音に若干おれたちは驚いたものの、今はそれどころじゃないんで、悪いがシカトする。


しかし、その音がしてから数分も立たずに、ドカーンとウチん家の扉がすっ飛んできた。


「!?」


驚いてそちらに目を向ければ、そこにいたのは。



「てめぇら、じいちゃんの来訪には歓迎するものじゃろォが!!!」



今、おれたちが最も危険視しているじじい本人だった。


明日くるって書いていただろうが、くそじじい。












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あきゅろす。
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