お祝い小説
ありがとう

「お〜い、ルフィ?」

「ん゛〜〜」

「眠いんだろ?もう寝ろ、な?」

「ん゛ん゛ん゛っ!!」

ブンブンと必死に首を左右に振ってはいるが、目は開いておらず、その10秒後にはこくりこくりと見事に舟を漕いでいる。

それでも頑なに布団に行くのを拒むルフィに、呆れながら好きにさせてやるエース。

コタツにみかん。そんな冬満喫の部屋で睡魔と必死に戦うルフィ。

今の時間は22:32。いつも21:00には寝かしつけているので、この時間まで起きているのは初めてだ。

(しかし!そんなルフィに更なる攻撃が!!コタツの攻撃が降り懸かる!!)

そんな実況をしながら、ルフィを眺める。以外と楽しい。

一応テレビも点いてはいるが、こんなルフィを発見してから10分、ずっとこちらの方を眺めている。

寝るか?寝るか?と思っていると、寸前の所で首を振り持ちこたえたり。

寝ないようにと自分の頬を引っ張るも、そのままの体勢で結局うつらうつらしたり。

動かなくなったので寝たのかと思い少し突っついてみたら、急に動きだし何が起こったのか、キョロキョロと周りを見回したり。

ただし目は閉じたままで……

そのままでは、見回した所で何も見えないだろうに。しかし、眠たすぎて目が開かないのだろう。

クックッと笑いながら、そんな事を続けていたエースだが、ついに突っついてもルフィは動かなくなってしまった。

(完璧に落ちたな)

時計を見れば22:48。エースが見ていただけで、実に26分。大健闘である。存分に楽しませて貰った。

幸せそうに寝ているが、起きていたいとルフィは言っていた、起こすべきだろうか……

少し思案するも、やはり起こさずにおこう。

今日は特別だったので今の時間まで起きている事を許したが、ルフィの発育にも悪いので本当は辞めさせたかった。

ルフィも寝ちまったし、宿題もコレといってない。

(おれも寝るか……)

コタツとテレビのコンセントを抜き、ルフィを抱き抱え布団に移る。

入った瞬間、布団が冷たかったのかルフィはぐずったが、起きる気配は全くない。熱源を求めてエースに引っ付いてくる。

こんなに眠たかったのなら、最初から寝ればいいのに、そう思いながらエースもルフィの横で目を閉じた。


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