お祝い夢小説
君といた日々 4


「なぁ、イチカ。」

「ん?」

「雪はいつかは溶けて無くなっちまうけどさ、俺のイチカへの想いは永遠だから…」


 そう言って、ポケットの中から取り出した
真っ白な小さなな箱。

 箱の中には、シンプルなシルバーリング。

 エースは、私の左手をとると薬指にソレをはめた。


「だからイチカ…
 今は、こんな安モンしか買ってやれねぇけど…
俺とずっと… 一緒に居てくれねぇか?」


「エース…。」


 嬉しくて 嬉しくて…

涙の止まらない私を エースはまるで、子供をあやすかのように、ずっと 私の頭を撫でていてくれた。



 出逢って2年。

 一緒に迎える、2度目のエースの誕生日は、私の中で生涯忘れられない日となった。




 夕方になりエースと別れた帰り道。

 渡しそびれたバースディプレゼントに気付き 積もり始めた雪道を引き返す。


「すっかり忘れてたよ…υ」

 エースの携帯を鳴らしてみるが、繋がらない。
 不安になり、通りなれた道を小走りで走った。


 そこからの記憶は曖昧で、強い衝撃と体中の痛み。
 目の前には、潰れた一台の車と
雪に広がる とても赤い液体…


 横たわり、血を流す自分の姿…



 声にナラナイ叫び声を

何度も 何度も 叫んだ。





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あきゅろす。
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