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◇ペット自慢 Side宍戸




「あいつさぁ、めちゃくちゃ従順で可愛いんだよ」

休み時間に何やら写真を眺めながらつぶやく宍戸。

「それ、独り言なん?それとも俺に話し掛けてるん?」

独り言のような語り掛けに、関西人の悲しい性か突っ込みをしてしまう忍足。

「でも、時々言う事聞かねぇ時があるんだよなぁ。…よく押し倒されるし。来た頃は全然小さかったのに、いつのまにかでかくなったしよ」

忍足を無視して、尚も話し続ける宍戸。
目は写真を眺め続けて、忍足には目もくれない。

「なぁ、それって…」
「俺を見つけると、尻尾振って走ってくんだよな」

何かを思った忍足が口を挟むが、無視される。
尚も目は写真に釘付けだ。

「いつも見てんのに、やっぱり好かれてると思うと嬉しいもんだよなぁ」
「はぁ、やっぱり惚気かいな」

そこまで聞いた忍足がため息をつく。

「は?惚気?」

ずっと写真から外さなかった目線をやっと外すと、意味がわからないといった顔で見る。

「鳳の事やろ?…そんなん、本人に言うたれや」
「なっ!長太郎の事じゃねぇよ!俺ん家の犬の事だ!」

忍足の言葉を聞いて、意味を理解した宍戸は顔を真っ赤にさせながら否定した。
その際に忍足に、見ていた写真を渡す。
そこに写っていたのは、小さい犬と小学五年くらいの宍戸だった。

「紛らしい言い方すんなや!」
「てめぇが勝手に勘違いしたんだろうが!」


**************

忍足逆切れ。

(06.01.23)



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あきゅろす。
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