キミだけを見つめたくて
19
「へぇ〜凄いね」
っと感心する碧理。
「海がキレイ」
伊吹が言うとおり、海面がキラキラと反射しており、鮮やかなオーシャンブルーが広がっている。
恒司も写真でしか見たことがなく、席に着くのも忘れてその景色に目を奪われていた。
「おまたせしました」
っとウェイターの一声で現実世界に戻った恒司は静かに席に座る。
冷たい水と白いおしぼりが配られる。
「この度はご予約頂きまして、ありがとうございます。120分のバイキングコースでご予約頂いておりましたがお間違いないですか?」
「はい」
っと恒司が応える。
「ありがとうございます。取り皿はあちらに御座います。ドリンクバーはその左手側、デザートは反対側にございます。
尚、本日は13時よりピアノ演奏を予定しております。それではお時間までごゆっくりお楽しみくださいませ。」
頭を下げてウェイターが去っていく。
「っさ、食べようぜ」
と芹澤が席を立つ。
碧理も席を立ち、恒司が立ち上がり、碧理を通す。
が恒司は動こうとしない。
「…太田君?」
一瞬口がコの字を発しようとしていたが、寸のところで止めれたようだ。
「誰かが留守番しないといけないだろ?」
っと応える恒司に「あ、あぁ」納得を示す芹澤。
「じゃあ先に取ってくるね?」
っと碧理が告げ、みんなを連れて行った。
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