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《方位284、165、380より敵機接近、キャバリアブレイク!ブレイク!》
「クロノス2FOX3FOX3!」
戦争が終わった一方では、絶海の上での死闘はまだ続いていた。
クロノス隊の接近を感知した敵編隊は、ユークトバニアより近いオーシアへと攻撃目標を変更したのだ。
敵の護衛機が15機、クロノス隊の前に立ちふさがっている。
「邪魔な護衛機達だ!射程圏に達する前になんとしても、爆撃機を撃墜しなければならん!」
「くっ…戦争はもう終わったっていうのに!」
サンダーヘッドを中継して、スーデントールに集まった仲間達の歌声が、フレイとアリシアにも届いていた。
聞こえてくる歌声に腹を立てた敵機が、真面目からフレイに突っ込んでくる、それを捉え、ミサイルを発射した。
AAMを真面目から食らった敵機は粉々になり、空中で四散した。
そのまま機体を上昇させる、真後ろから飛んで来たミサイルが、爆発した機体の熱を追う。
残骸がさらに爆発し、新たに数発のミサイルがそこに着弾する。
強い異物感と目眩に耐えながら、フレイは高速での高G旋回で敵機の後ろを取った、機銃を発射しながら機体を左に傾け、ラダーを踏んで機体を滑らせた。
直撃を食らった敵機が3機、炎に包まれた。
新たにミサイルが接近し、フレイは速度を上げて上昇、フレアをばらまいた。
アリシアも軽やかに敵の一射を避け、向かってくる敵機に次々と機銃弾を浴びせていった。
「あともう少し!クロノス2FOX2!」
アリシアのラプターから最後のAAMが発射され、フレイを襲おうとしたフランカーが直撃を受け、真横から粉砕した。
《サンダーヘッドよりクロノス、敵爆撃機射程圏到達まで、あと3分》
「フレイ!先に行って!」
フレイはロールしながら1機を正面正抗戦で破壊し、エンジンをふかして爆撃機編隊に向かった。
その背後を敵機が追うが、1機が真横から機銃に貫かれ爆散した。
「あなた達の相手は私よ!」
アリシアは機銃を撃ちながら、敵機編隊の中に突入した。
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