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レーダー上を4つの反応が、高速で接近する。

「クロノス隊より管制室。バーナ学園都市とアピート国際空港の状況を知りたい」

フレイは状況把握のために、防空司令部に通信を開いた。

《………………………………》

しかし、返って来るのはノイズだけだった。

「…こちらクロノス隊、応答願います」

フレイはレーダー出力を最大まで上昇させた。
一瞬だけノイズがクリアになったが、すぐにより強力なジャミングでレーダーも通信もかき消されてしまった。

「なんだ…いったい…」

座席からわずかに身を乗り出し、周囲を見渡す。

その時―

後方の空、爆発音が響いた。

続けて3つ。

「クロノス隊より防空司令部、攻撃です!
敵の襲撃を受けている!」

しかし、スピーカーからは耳をつんざくノイズしか聞こえない。

「くそっ!」

フレイはラダーペダルを蹴り飛ばし、操縦桿を引いた。
同時にスロットルレバーを倒し、操縦桿に付いているボタンを押す。

エンジンノズル付近から赤外線フレアが勢い良く射出される。
後方から食らいついて来た機体が直撃を避けるため、急旋回で進路を変更する。

上昇しながらフレイは、その部隊の国籍、マーク、機動を見た。

「…オーシア空軍の国旗!?…それに、あの機体…」

外見はF-15Eストライクイーグルと変わりはない、しかし、エアインテーク上部に付いたガナード翼がその機体とは別だと物語っている。

しかし、その機体はフレイにも見覚えがある。

ノンの愛機、F-15S/MTDと同じ…


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