小説 フェアリー隊
9
俺達は一通り見終わると元の位置に戻ってきた
「どうだね?新隊員は?」
「良さそうですよ
まだ未熟な点が有るところが」
「ふむ…一人前に仕立てあげてくれ」
「私ではなく、彼らが育てるんですよ」
大統領は苦笑いしながら「そうだな」と言った。
俺は大統領にスパイの事は話さなかった
軍部の上層部と言えば大統領管轄下にあり
最悪、大統領にまで危害が及ぶ可能性がある…
結局その日はパーティーで半日が終わり、
配備等の事は後日と言うことになった。
ここまで時間にルーズな軍は他に無いような…
首都 ─ノースポイント─
メイナードホテル
「隊員のプロフィール、何処にやったっけ?」
既に部屋は紙束がそこら辺に散らばり、何が何処にあるか分からない状態になっている
「その、右から三番目の束の2段目です」
「っへ?」
由貴が指示してくれる
(右から3の2………あった)
「サンキュー」
「どういたしまして」
そう言いながら下に落ちている紙を集めて、束ねて、段を作っていく
一体どれだけの紙があるのだろう?
“ダリス島航空基地図”
“原子力空母艦 リヴァイアサンについて”
“試験配備 フェニックスについて”
「ん?なんだフェニックスって?」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!