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小説 フェアリー隊


 隊長室

「お待たせしました」

そう言って由貴が入ってくる
手にはおぼん
その上には3つのティーカップ
どれも美味しいそうな湯気を上げている

「さぁ〜て仕事は休憩だな」

いつからか恒例となった3人一緒のティータイム
無論、俺と由貴がオフの時しかやっていなかったのだが

「いいの?仕事中に?」
「だから今から休憩時間にすればいい」

麻衣の問に気を抜いた声で俺は答える

「さすがに毎日こういうのは無理ですけどね」

由貴がそう言ってきながらもアップルティーの入ったティーカップを3つ机に置く
「ん〜今日も中々だな」
「うん。アップルのいい香りがする」
「ありがとう」

いつも通り3人で会話する
っと言っても俺は大体、2人の会話を聞いているだけなんだけど

「そう言えば麻衣ちゃん、記憶の方はどう?」
「う〜ん…全然」
「由貴、そう焦るなって
時間はたっぷりあるんだから」
「それでも少しでも戻れば…」
「はいはい、わかってます
そんなこと言ったって戻るのを待つしかないんだから」
「…ごめんなさい」

不意に麻衣が謝った

「いや、麻衣が悪いんじゃないんだ
どちらかと言えば俺が謝らないと…」
「でも…」



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あきゅろす。
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