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小説 フェアリー隊



「…大丈夫なのか?」

『スフィアの防衛力は分かってるだろ?』

伊波の問いに笑いながら重盛は応える。

「確かにそうだが…」

『まぁ、バルキリーでお出迎えには肝を冷やされたが』

「!?」

この返しには絶句し思わず同じ様にインカムで話を聞いてる陵を見た。

「あれを実戦に投入しているの?!」

『スクランブルで上がってきたのがバルキリー部隊だったんだ。
戦闘データはまだ目を通してないが、かなりのものだろうな。』

同じ部隊に所属していた伊波達も改修計画は耳にしていた。

それのデータともなれば、確かに有意なものに違いはない。

「その力、国王は抑えきれなかったのか…」

『内政も穏やかではない。
左翼化が進んでる。
だが、俺達は政治家じゃない。
与えられたことと、出来ることをする。』

「…そうだな。」

『まぁこっちの調整にはもう少し時間がかかりそうだから、留守の間は頼むわ。』

「あいよ。」

『っと、そろそろ時間のようだ。』

モニターにはハッキングの警告が示されていた。

独立部隊の秘匿回線と言っても、軍の周波数帯を使っているのに変わらないので軍部の電子対策室に引っ掛かるのだ。

「おっと!じゃあまたな!」

回線を切断しダミーデータの送信する陵。

「よし、OKよ!」




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