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小説 フェアリー隊


「その通りだよ。」

国王はにこやかに答える。

「なるほど…しかし、こちらの戦力としてはかなり厳しい。現に他国の防衛線は総崩れだ。
スフィア、フリージアは共にイレギュラーな事態に対処できるだけの力があったからこそ。
しかしその均衡もいずれ崩れる。私はその為にここへやって参りました。」

「…して、その理由は?」

手を組み、肘を付き、口元を手で隠す。

「ワイバーンの修理、修繕。最新のFFSデータを参考にした、イーグルの改修。
そして…スフィア軍からの増援。」

この言葉には、国王もうなり声を上げた。

「もちろん内政事情は重々承知です。
それでも、力がないと守りたいものも守れない。
違いましたか?」

重盛が口にした言葉。
それは以前、国王自身が重盛に投げ掛けた言葉だった。

「…実は、もう手は打っているのだよ。」

重盛はやはりと思った。

「とりあえずの物は今頃基地に着いているはずだ。
もう一つの物は…急ピッチで準備しているはずだ。」

「さすが、国王陛下。
お手が早い…」

「大佐、人聞きが悪く聞こえますよ?」

「あはは…構わないよ。
君には借りてばかりだからね」



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