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小説 フェアリー隊


部屋に案内されてから30分が経過。

「…相変わらずだな」

優友が口を開いた。

「国王も多忙の合間だもの。仕方ないわ」

由貴が口にした。
麻衣は退屈そうに足元を見てる。
ふと、部屋の片隅に飾られた刀が目に入ったらしい。

椅子を離れ、その刀を見に行った。

「それよりも国王の右に居たヤツ…」

優友が由貴に耳打ちする。
どうやら麻衣には聞かれたくない話題のようだ。

「えぇ…左翼派のトップ3には入るヴァン・テルミナス・アルフォード卿ね…」

元々、議会は右翼と左翼が半数ずつと言う丁度良いバランスを保っていた。
しかし、それでも国王の側近は右翼派が固めることが一般的であった。

「ついに議会すら押さえきれなくなってきたのか…」

っと、声を漏らす優友。
その時、丁度扉が開いた。

っが、同時に大きな音を立てながら刀が落ちた。

「!?」

呆然とする麻衣。
どうやら少し触っていたらしい。

扉が開いた音に驚いて、落としてしまったらしい。

「大丈夫か?麻衣!!」

優友が側に駆け寄る。

「あ…うん。私は大丈夫」

刀は床に垂直に刺さっていた。

「あぁ、大丈夫だよ。元々立て付けが悪かったんだ。大丈夫か?メア…麻衣ちゃん」

「?…はい、大丈夫です。」



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