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小説 フェアリー隊


扉を開くとそこは謁見の間とあって、護衛の騎士が数名と大臣と思われる方々が待ち構えていた。

優友はレッドカーペットを真っ直ぐ歩き、国王の前で膝まづいた。

「突然の謁見の申し出を承諾していただき、誠に有り難く存じます。」

やや間があって、国王は口を開いた。

「面を上げては頂けぬだろうか、重盛殿。
君にはその様なことをせずとも良いのだから。」

その言葉に右側にいた大臣が異議を唱えようとしたが、国王が制した。

「有り難きお言葉…」

ゆっくりと顔を上げ立ち上がる。

「この度の謁見、なに用が有っての申し出か?」

左の大臣が重盛に問う。

「はい、国王陛下に折り入ってお願いしたいことが有りまして…」

「けしからん!国王陛下と分かっていながらの冒涜か!」

右の大臣が口を挟む。

「まぁ、落ち着きなさい。
良かろう。個室で話を聞こうではないか。」

騎士を1人呼び案内させた。

案内されたその部屋は、いつしかの亡命を提案されたあの部屋だった。


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