小説 フェアリー隊
3
「報告書で見たあの機体だな。」
「敵の反応が…」
ルキの声が途中で止まる。
「なんだこりゃ?!」
反応が更に増え、もう数えきれない。
っと、その時
「アンノーン、攻撃を開始!」
「なんだと?!」
「目的は不明…いや、基地を狙っています!」
首都の北側に位置する基地。
そこがやられては防衛どころの騒ぎではない。
「トム!」
「おうよ!」
トムのF-14Dが長距離ミサイルを用意する。
ピピ、ピピ
『こちら、ホークアイ
なにがあった?』
レーダーを見ると南側から接近する機影、AWACSを探知していた。
「こちら独立部隊所属、アドラー隊。
首都警戒任務中にアンノーンを補足。
アンノーンは首都に攻撃を仕掛けてきてます!」
『わかった。
君達を援護しよう。』
AWACSのデータリンクでレーダーがより鮮明になる。
「おいおい、冗談じゃないぜ…」
レーダー上の300〜360までがアンノーン…いやエネミーで埋めつくされていた。
「無駄口はいい。トム、行くぞ!」
リョウスケとトムの機体から長距離ミサイルが放たれる。
「首都防空の連中はこの数を補足していなかったとでもいうのか?」
「さぁな。」
ウォルトの疑問に投げ槍的な反応を見せるリョウスケ。
「隊長、冷静さを失わないでください。」
ルキから忠告が入る。
「ん…あぁ、すまない」
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