小説 フェアリー隊
7
荒立たしい息使い…
いつかの戦闘の時の無線だろう
「殺らせてたまるか!」
ミサイルの発射音
『君に私を殺れるかな?』
戦闘機独特の空気を切るような音が聞こえる。
「くそ!」
暫しの間…
「今だ!」
不意に静かになった…っと思った瞬間、甲高いエンジン音が聞こえてくる…
「…っぐ……」
苦しそうな呻き声…
恐らく、失速からの180℃ターンを行ったのであろう。
「よし!後ろを取った!」
『ッチ…』
『…君は重盛ではないな……
スワロウ1より各機へ、撤退するぞ 全機退却!』
「コレはウェイカー基地襲撃時の無線記録だ。」
ウェイカーと言ったら、1ヶ月近く前の話しじゃないか
「敵の狙いは…」
「私のようだな」
その声に室内がざわめいた。
「そう驚くことはないだろ?
独立部隊の隊長なんだから」
その答えに室内は渋々っと言った感じで黙り込む。
「でもなんで狙われるんだ?」
「…それはわからない。確かなのは俺をテロリストが狙っていると言うことだ。」
黙り込んだ室内には様々な思いが渦巻いていた。
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