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小説 フェアリー隊


空母に戻ったフレイ達はブリーフィングルームに集まっていた。

「アレが噂のヤツだな…」

フレイは噛み締めるように呟いた。

「あの機体…すこし手加減をしていたように感じる…」

「アレで…ですか?」

この面子の中で一番年下、かつ階級の一番低いなおとは三上に問い掛けた。

「まるでこちらの出方を伺っている様だった」

フレイも薄々感じてはいた。
旋回中、急に角度を緩めたり、鋭い機動を見せたかと思えば鈍く反応したり…

「私もそれは感じました」

ここでフレイもそれを口にした。
三上は頷くとさらに続けた。

「以前戦った時もそうだった。
っが、隊長も居たせいか、一瞬で方をつけた。
今回はと言うと俺達は不馴れな艦載機だった。」

三上はこのまま続けるのであろう。
一同を見渡して続けた。

「思うに向こうはまだ本気じゃない。なにか仕掛けてくる気なのだとしたら次は本気だ。」

「…それは何か根拠があるのですか?」

なおとが口を挟むが気にもせず答える。「いや、勘だよ」っと。

確かに歴代のエースには次の出方が見え、それにあった戦略を立てる。

フレイも最初の方までは同じ意見だったが、まさかそこまでとは思わなかった。

「とりあえず、ノンさん…いや総隊長にこの事を報告しなければいけないね」

三人は報告書と戦闘記録を書き進めていった。



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