小説 フェアリー隊
13
ワイバーン
─ブリッジ─
「ドラゴンフライ、被弾!」
「うわ………」
艦員から不安な気持ちが伝わってくる
「落ち着け!S-3、S-4の状況は?!」
「現在、不明機に向け飛行中…まもなく接触します!」
「わかった。」
「隊長、S-2の発進準備、出来ました!」
「遅い!早く発進させてDFの護衛に当たらせろ!」
「了解!」
(一発目からDFを狙ってくると言うことは、支援をこれ以上増やさないため…となれば一機でも多く飛ばしておく方が善作…か)
「DF1より通信です!」
『聞こえるか?』
「聞こえてる!損害状況は!?」
『死亡者多数。それよりも何処か安全な場所は!』
「ここから西に70km行ったところにダリス航空基地がある
そこに行け!」
『了解。』
「護衛機が今向かってる
以上だ」
『了解。通信終了』
(さて………)
「救難信号発信!
それから艦の火気管制を自動に!」
「隊長?」
「いいから早く! 麻衣!」
「は、はい!」
「母さんの形見、着けてるよな?」
「うん」
「こっちに来てくれ」
麻衣は形見─ネックレス─を外し、優友に手渡す。
「国王陛下…異国の地でこの力を使わせて頂きます。」
「お兄ちゃん?」
ペンダントをブリッジのコンソールにはめ、優友は右手をパネルに置いた
「動け!エレイン!」
艦が震える…
バランスを崩すワイバーン…
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