脳内モルヒネ 芽生え おっす、俺貫目! だいたいいつも元気な高校2年ダンスィーだぜ☆ さてさて。 今日は俺の愛する今井君との出会いについて語っちゃうぞ! 皆ハンカチの用意はできてるかい? 号泣必死!世界が泣いた今井君と俺の感動巨編はっじまーるよーぉ☆ それじゃあ、レッツラゴー! そもそも俺がイケメンマニアになったのは実はつい最近のことなのだ。 2年生に進級してからというか、今井君と出会ったことに起因する。 1年の時は女の子たちと合コンしたりもしてたし、それまではそこそこ普通の高校生活を送っていたんじゃないかなと思う(テンションは今とほとんど変わんないからモテなかったけど)。 当時から周りには「お前はとりあえず黙ってろ。口開かなければそこそこだから」とよく言われていた。 でもそれって俺に息するなって言うのと同義だから! そんなわけでありのままの俺でいたらあっという間に残念系男子のレッテル貼られちゃった訳ですよ☆あれ、話違くね!?すんげぇ寒いんですけど!? まぁなんていうかー、結局ふっつーにしてないと人は他人から異分子扱いされるし、なかなか受け入れてはもらえないものなのねー、なんて、ちょっぴりやさぐれ入ったりね。 あー俺には一生彼女なんてできねーやー、もうこのままチェリー貫いて妖精さん目指すしかないよね!なんて思っていたところに、俺は出会ってしまったのさ。 運命の人今井君にね!!! それはある日の放課後のことだったーー。 「あ、貫目日直?おつかれー」 日直当番で一人教室に残っていたところに、声をかけられた。 見上げると、クラスいちのイケメン、今井。 う、まばゆいな!目がくらむぜ! 「お、お疲れー。今井は部活?」 「うん、そう。冷却スプレー忘れて取りに来たんだよね」 目をしぱしぱさせながらご挨拶すると今井になにしてんの?と笑われてしまった。 くそ、笑顔もまぶしい! 自分の席へと向かう今井を俺は黙ったまま目で追った。 今井とは今年初めて同じクラスになった。 いつも笑顔で人柄の良い、男女問わず愛されるキャラクター。 部活はサッカーをしているらしい。 汚れた練習着のままでいても、いい香りがしそうなほどの爽やかさだ。あーうらやましい。 ねぇねぇ、何食べたらそんな爽やかでいられんの!? まじまじと見つめていると俺の視線に気づいた今井がこちらを見た。 そしてふわりと笑う。 「俺、からあげよく食うよー」 …うん? 「えっ!?あれ、もしかして俺今変なこと口走ってた!?うーわ、はずっ!ごめん今のは忘れてぇぇ!!」 「あははっ!貫目っていつもテンション高くて面白いよな」 「え、そーおー?…でも皆には面白いよりウザイ方が勝つって言われるけどねー」 苦笑しながら返事をすると、「そんなことないって」と返された。 なんて優しい顔で笑うんだ、このヒトは。 俺もつられてへらりと笑う。 「へへ、今井って優しーよね!さぞかしモテるでしょうよ!うらやまー」 「別にモテないって。俺は、貫目の方が羨ましいけどな」 「なんで!?どこが!?意味わかんないっ」 「えー、だって皆に愛されてるじゃん」 「どーーこーーがぁぁーー!?」 「えー」 本気で言ってんのかなぁ。 だとしたらピュアすぎでしょ。 てか皆に愛されてるのは今井の方じゃん。 うぅ、なんかやばい。 ちょっと荒んだ俺の心に今井の純粋な優しさが沁みるぜぇぇぇ。 「あ、やば。俺そろそろ戻るよ」 ほっこりしていたら、今井が慌てた様子で教室の出入り口に向かうのが見えた。 うわわ、ごめん。俺に付き合って今井の大事な時間を無駄にしてしまったぜーー。 「今井頑張ってねー。あとなんかありがとね。おかげで気分上がったぁー!」 駆け足で出て行く今井の背中に声をかけると、彼はわざわざ引き返してきてにっこり笑った。 「別に礼言われるようなことしてないし!俺は本当のこと言っただけ!」 そう言って爽やかな風はとても爽やか(大事なことなので2回いう)に去っていった。 一人教室に残った俺。 今、俺の目は確実にハート型になっているだろう。 「やっばい、完全にときめいた…!」 そうして俺は今井君信望者となったのであった。 で、今井君ラブになってから気付いたんだよね。 俺別に女の子好きじゃないかもって。 で、かなりの面食いであることも自覚した。 でも中身が伴ってないと嫌だ。ただのイケ様はおよびでないよ。 まぁ見た目だけだったら中津も後藤も篠山も申し分ないが、中身が全く俺の好きなタイプではないので眼中なし。 中津は悪いヤツではないのだが中身完全にお父さんだからな。全くときめかない。 あ、うん?あとのメンバーは中身クソだしね。(あ、やべ。口滑った) 「ほう、そりゃ良かった」 「つーかウザ男になんて好かれたくないしー。いい迷惑ー!」 ほらな!こういうこと平気で言うんだこいつらは!(自分のことは棚上げ) 本っ当に腹立たしい。 そんなわけで俺は今日も今井君一筋で生きていくのだ。 ラブ・フォーエバー!!! [*前へ] [戻る] |