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本編(今宵)
4
時が経つに連れて、遊びに行く回数は減り、校内で浮気らしき現場を目撃する回数は増えて言った。

当然、問い詰める事など出来る訳もなく、我慢の日々が続いた。


問い詰めて、「嫌なら別れよう」なんて言われた日を想像するだけで、血の気が引いた。

怖かった


別れを告げられる事が怖かったんだ。


自分には青樹しか居ない。

だけど、青樹は違う。



醜い感情が自分の中でうごめくのが分かった。

嫉妬してる。

青樹に関わる全ての人に、嫉妬してる。


だけど自分ではどうする事も出来なくて、こんな自分が何よりも大ッ嫌いになっていた。


【好き】

【愛してる】

一度も囁かれた事が無かった。


でも、言って欲しいなんて贅沢言わないから、せめて形だけでも恋人だと言う肩書きをギリギリの所まで僕に下さい。


貴方がもう無理だって、めんどくさいって、いらないって言い出す日まで


もう少しだけ僕に夢をみさせてください。



何でも我慢するから、

だから、



せめてこの肩書きと、誰かに無償の愛を求める事だけはどうか許してください。



何時か振り向いて欲しいとか、そんな考えははなっから持って無かった。


【居れるだけ傍に居たい。】


それ以上欲張っちゃイケないと思ってた。


でも、心の奥底の本心はきっと違ってた。

本当は、心も欲しいって思ってる。

他の人なんか見てほしく無いし、自分だけをかまって欲しかった。

でも、陸はそんな感情を無いものとして扱っていた。

気付いて無い振りをして、無視して自分を少しずつ傷つけていった。


だから、




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