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思ってもみない結果
関係的には偽りだとも気持ち的には嘘だともわかっているけど、このすぐにでも絶ち切れてしまいそうな関係、胸を圧迫してたまらない。
眠れない世界に意味がないように、起きていられない世界も意味がない。
(刺激がないのはつまらない)

そんな偽りの関係も度が過ぎるとどうやら痛い目を見るらしい、と痛感したのは最近。

「どうしたんだ」

定刻になるといつも通りシンドウ・スガタが俺の部屋に顔を出す。
そういえば綺羅星十字団の方はしばらく顔を出してないなぁ、今外はどうなっているんだろう、考えるのは目の前の人物と違うことばかり。

「今日も眠れないのか」
「君はいつも眠れるのかい?羨ましいねぇ」

嫌味のように毒づくと、足音もなくいつの間にか彼は俺の前に立っている。
本当におかしな子だ。
少しだけ驚いて身動ぎすると首の鎖がチャリン、と嫌な金属音を立てた。

「なら僕が、眠れるように抱いてやろうか?」
「やめておくよ、激しくされるのは好きじゃない…」

残念、とだけ呟くと彼は俺のベッドに腰を降ろす。
何が残念だ、いつも優しくと言っても散々にする癖に。
この前もそのまた前だってそうだ、どういう訳だかいつもこの男は俺のことを好き放題、むちゃくちゃに抱くのだ。
そして気づいたらいつも俺は気絶していて、もっと大事に扱ってほしいものだ。
少し鬱陶しくて寝返りをうつと彼の背中は見えなくなった。
代わりに日差しが眩しい窓が見えるようになって、監禁されてどれだけたったかはあまり覚えていない。
曜日感覚が少し狂ってしまったかも知れない。
(けれど本当は逃げようと思えば逃げれるんだ)
来るべき時が来るまではこの遊びに付き合ってあげるのも楽しいだろうか、なんて。

「なら、優しく抱くのは?」
「どうせ優しくしないだろう……」
「全く、あなたは本当にわがままだ……ま、そこがいいんだがな」

そう意味不な言葉だけ残して彼は部屋から去って行った。
どうやら今日は抱かないらしい、気まぐれなこともあるものだ。
シンドウ・スガタに監禁されてから何日目になるだろう。
前は俺が一人の人を監禁する立場だったのに今はされる立場だ、人生というのは何があるかわからない。
俺は違う目的で彼に近づいたハズなのに、彼は案外本気になってしまったようだ。





思ってもみない結果






(まさか彼が俺に本気になるなんて)
(思ってもみなかった!)






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一回やってみたかった監禁スガへ
地味に黒スガタ×ヘッドが好きなんですがどうすれば


あきゅろす。
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