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言いたいことは率直に

ふらふら夜道を帰って来てから体が酷く重たくて、吹き飛びそうな意識の中ベッドに身を投げたのが昨日の夜中。
少しだけ睡眠を取ってから目を開けたのがさっき、凄く久しぶりに寝た気がするなと首元に手を伸ばして気づく3秒前。
はっと息を飲む。
例えるのならあるハズのものがなくてドキッとする感じ、忘れ物した、そんな感じ。
例えるならというか本当にあるハズのものがない、首からいつも下げていたペンダントだ。
中に小さくくりぬいた写真が入れられる、丸いロケットペンダントだ。
それがない、一体どうしたことか。
外してどこかに置き忘れた?だか俺は普段からあのペンダントを外す事がない、なんてったって大事な物だから。
じゃあ何故?ひとつだけ心当たりがあってハッとする。

「……シンドウ・スガタ君…」

彼の家に行くまでは確かにあった。
そして帰って来たらなかった、つまり彼が持っている、そういうことに違いない。
あの悪戯お坊ちゃんめ、やってくれる。

きっと俺に会う為の何かきっかけを作ろうとして、考えた結果がそれなのだろう。
次会うときなんて言って会えばいいか、ペンダントについて話す?それとも絵について?どちらにしよそんな回りくどいことしなくたっていいのに。





言いたいことは率直に





(用心深いなぁ、独占欲が強いというかなんというか)






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まだ続く←


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