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優しさは命取り
ひとつに調和していたあの時の空間、時間と共に届かなくなった想い。
君は気高い、君は届かない。
マックスが、力を手にしたあの日からずっとおかしいんだ。
俺には止められない、俺じゃなきゃ止められない、こんなにも愛しているのに伝わらない。

「なんで、分かってくれないんだよ」
「それ、は……僕の台詞だよ…」

瞳の奥が見えない。
何度体を重ねても、何度言葉を紡いでも。

「じゃあ君は僕を殺せるかい?」
「それは、」

間違ってるけど、君を殺すなんてできっこない。
考え直してほしいから、元のマックスに戻ってほしいから。
想いと思いが交差してまとまらない、時間が元に戻らない。

(間違ってるよ、早く気付けよ!)

こんな理想じゃつまらない、こんな現実じゃつまらない。
君はいつになったらその曇った笑顔を消してくれるのだろう。
本当は違うって気付いてる癖に。

「あっ、……はっ…!」
「マックス…!」

二人でほぼ同時に熱を吐き出す。
あの頃は毎日幸せだった、ずっと一緒にいれて幸せだった。
今みたいに体を重ねて、想いを伝えあってた。
今も一緒にいれるけどこんなの違う。
支配者としての君の顔は酷く苦しそうだ。

「俺は君が好きなんだ」
「………」
「だからやっぱり今の君は、」
「間違ってる…と?」
「……」

一瞬でも悲しい目をしただろう?感情のない人を見て。
ならばお前にはまだ良心があるってことじゃないか。

「僕は…ただ」
「分かってる……」

分かってるけどやっぱり駄目なんだな、今さら後戻りも出来ない、俺は君のその真っ直ぐさに惹かれたのにその真っ直ぐさが今になって憎い。


優しさは命取り


変わったことを装ってあの頃と何も変わってないんだね。




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急に書きたくなった、グローランサー2のウェマク(笑)


あきゅろす。
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