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パイロットスーツがエロいってだけの話





パイロットスーツ。
機体のGの負荷を軽減してくれたり、宇宙で体を保護してくれたり。
もっとも、ヒイロはほとんど着たことはないが。
プリベンダーは大変だ、任務や、場合によってそれを着用しなくてはならないのだから。
更衣室にて、ちらり、パイロットスーツに着替えているゼクスに目がいく。
パイロットスーツはエロい、そんなフレーズがヒイロの脳裏を過る。
ぴったりと身体に密着し、浮き出るボディライン、スーツの光沢、ラインに沿って出来るスーツの生地のちょっとしたシワ、まさに至高。
キュッと引き締まった腰からお尻にかけてだったり、柔らかい太ももから、筋肉の着いたふくらはぎ。
髪をかきあげた時にチラッと見えるうなじ。
肌色がほとんど見えないことで余計にいやらしく見えるのだ。

「……ヒイロ、最近の君は私を観察するのが趣味なのか?」
「いや、最近じゃない、ずっとだ」
「そんなカミングアウトをされても困るのだが」
「お前は見ていて飽きない」

冷静で寡黙なように見えて、ほんのり表情や声色が変わっていたり、普段の何気ない表情だったり。
それと、彼は自嘲気味な笑みが癖だ。
他のやつが絶対に知らないゼクスをヒイロは知っている、他の人よりもたくさん見ている自信がある。(なんて言ったって愛し合っているから!)

「これから任務か」
「ああ、君は?」
「特に何もない」
「そうか…恐らくしばらくは帰れないと思う」

つまりしばらく会えないし、この綺麗な面を拝めないとなると寂しくなる。
どうせしばらく会えないのだ、今のうちに伝えたい事は伝えるべきだし、やりたい事はやるべきだ。
更衣室から出ていこうとするゼクスを引き留め、後ろから壁に押し付ける。
シャンプーの香りがする髪に口づけ、腰に手を回し抱き締めた。
腹が立つことにゼクスの方がヒイロより身長があるので、この位置からだと背中しか見えない。
…悔しい。

「ヒイロ…?」
「早く帰ってこい」
「…わかっている」
「ゼクス、ひとつ頼みがある」
「なんだ?」

こんな状況でも優しい声で語りかけてくる、後で後悔しても知ったものか。

「挟んでほしい」
「何に?」
「お前の太ももに」
「……何を?」
「俺を」
「……………」

間。
どうせ眉間に皺でも寄せて苦虫を噛み潰したような顔でもしているのだろう。
先ほども述べたように、パイロットスーツはエロい。
そして、そんなパイロットスーツを着た状態で、程よく筋肉がついて柔らかい太ももに、挟んで欲しい。
あわよくばズコズコ抜いて射精して青いパイロットスーツに白いコントラストを刻みたい。
相変わらず自分の脳内はエロいことしかないな、と少しだけ苦笑い。

「ヒイロ、念のため聞いておくが…」
「勿論俺のお稲荷さんだ」
「……すまん、聞く必要はなかったな」

ふう、と溜め息を空気に溶かす。
呆れているのだろう、諭すようにゼクス手がヒイロの腕をなぞる。
長い指だ、いつも自分のものを抜いてくれるしなやかな指だ。
説教じみた感じで語りかけてくるゼクスの声に混じって、ヒイロがカチャカチャとベルトを緩める音。
ストンと衣類を落とし、開放されて元気そうな楔を少し開いたゼクスの脚の間に挟む。

「…………なっ!!?」

脚をぐっと掴み、腰をゆるゆると動かす。
体内の温かく締め付ける快楽とはまた違う、新しい感覚。
柔らかくむっちりとしていて、それでいて程よい弾力があって…用は太もも最高。
お互いに息遣いが荒い、ゼクスも明らかにこの行為で快楽に近いものを得ている。
今頃犯されている時と同じような顔をしているに違いない。

「っ、ヒ、イロ…」
「どんな感じだ?」
「どう、とは………」
「ここに挟んで、どんな感じなんだ?」
「……っ」

一瞬、言葉に詰まる。

「どう、なんだ?」
「…ん、はぁっ…熱い、塊が……行き来して……なんだか…変、な感覚だ……」
「感じているのか…?」
「誰、が……」

びくん、脈を打ち勢いよく射精する。
白濁がぬるぬるとスーツの上で光り、とてつもない色気を放っていた。

「なっ…!最悪だ……」
「いいじゃないか、エロくて」
「君の脳内はそれしかないのか!」

毎度のことながらお説教を一通りくらい、やはり拳骨を食らった。
お前は親かなにかなのか!
腹が立つので、首筋に噛み付いて跡を残しておいた。
ざまあみろ。



(〜っ!君という奴は!)
(ほら、これでお前は俺のものだ)
(バカか!)


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