夢色チェイサー
夢を見たい、長く覚めない夢を。
でもひとりは嫌、だから君と一緒に眠りたいよ、トキオ。
「夢を見続けていられるなら僕は永遠に眠り続けることを選ぶ…」
「シンゴ?どうしたんだいいきなり」
トキオがいる世界以外は皆つまらない。
だってトキオ、捕まえたと思ったらすぐにどこかに行っちゃうんだもの!
僕の腕からすり抜けていく君が愛しくも切ない、どうして僕だけのものでいてくれないの?
君が僕だけのものじゃない現実なんて
「現実がね、嫌なんだ」
「何故?」
「つまらないから、本当を見るのが嫌だから」
「つまらない…そうだね……つまらないかもね」
君は僕がどうしてつまらないかわかってないんだ!
何度好きと伝えても行ってしまう君、いっそどこかに閉じ込めておきたいけれどそれすら無駄なような気がした。
彼が自由でありリビドーに溢れているのが凄く羨ましかった。
彼のことは好きであり、憧れであり、僕の全てだ。
「だから一緒に眠ろう、トキオ」
「添い寝かい?いいよ」
「添い寝…?そうだね、そうなるね……」
僕は眠るんだ、永遠に、君と。
柔らかい空気に包まれてふわふわとした世界に生きて、そして君の夢を見るんだ。
長い長い夢を永遠に。
こうすれば君は夢の中では僕のものだ!
誰にも邪魔されず二人だけの世界、なんて素晴らしいんだろう!
夢色チェイサー
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