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探しもの

旅のはじまりはもう憶えてはいない。
何せいきなりだったし、最初はルークの事しか頭になかったから。

他の事はそんなに気にしてなかった…かな。

ルークに何かあったら旦那様に怒られるのは俺だからな。

今は少し違う…と思う。
なんと言うか、ジェイドといると変な気分になる。

「何か…変なんだ」
「変…?」
「あんたと一緒にいるとこう…胸が変な感じなんだ」
「…どんな風に?」

こう、モヤモヤして…何だか気持ち悪い。
だけどこの気分、嫌いじゃない。

後、顔が熱くなったり。

「風邪じゃないですか?」
「あんたの前だけでか?」

それも妙な話だ。
人が変わるくらいで風邪なんてひくのか。

「ちょっと良いですか?」
「……っ」

そう言って俺の額に細い腕が伸びてきた。

ああ、まただ。
顔が急激に火照り始める。

「少し熱いですかねぇ」

ジェイドはゆっくり腕を下ろすと、考えるように手を頬に宛てた。

紺色のグローブがしっかり上腕の方まで上げられているお陰でその白い肌は露出していない。

「何か変な物でも食べました?」
「そりゃないな…部屋の温度が高いだけとか」

それならジェイドも暑いとか言いそうだが。
…まあ仮に暑かろうとこの男が言うはずもないが。

「じゃあ…恋をしているとか?」

恋。

「…誰が?」
「…貴方がじゃないですか?」

誰に俺が恋するって言うんだろうか。

いや、待てよ。
もしかしたらあり得るかもしれない。

「…ガイ?」
「あ、いや…大丈夫、もう解決したよ」
「……?」

解決したとは言い難い気もするけど。
探してた答えは、見つかった。

「俺はあんたに恋をしていたのかも知れない」




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なんじゃこりゃー!(笑)


あきゅろす。
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