砂のようにこぼれ落ちる
砂のようにこぼれ落ちる
「さよなら」
「じゃ、また明日!」
フィフスにそういわれて学校を出る。
ネルフにつくといつもより慌ただしい。
何かと思い発令所でミサトに尋ねると何でも弐号機が使徒に乗っ取られたとか。
しかもその使徒の正体は渚カヲル、だったらしい。
シンジが初号機で握りつぶして殲滅したとの事だった。
シンジは泣いてフィフスの死を悲しんだ。
私にとってはだから何?の領域に過ぎない。
でも、心の中に何かが残った。
きっと恨みに近いもの。
別に私をおいてフィフスが死んだ事を恨んでる訳じゃない。
じゃあ何を恨んでるんだろう?
考えても答えは出ない。
あいつが死んでも答えは出ない。
いや、死ぬ事が悪い訳じゃないけど、
…ああ、なるほど。
考えて考えて、やっと出た答えに一人納得する。
「さよなら」
私が自分の心のうずきに気付いた時は、何故かあの時に戻っていた。
「フィフス」
さっさと去って行こうとするフィフスを止める。
不思議そうな顔をしてるフィフスの首に手をかけて、力いっぱい締めた。
バカシンジなんかに殺されてんじゃないわよ、あんたを殺すのは私って、絶対に決まってるんだから!
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