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将来的な約束

放課後に二人でいつものカフェに立ち寄る。
頼むのはいつもの大好きなモカシェイク、目の前にはいつもの胡散臭い笑顔。
モカシェイクに口をつけて飲みはじめると、横の席に座っているカップルの男の方が女の方に指輪を差し出した。
何もこんなところで大胆にプロポーズしなくても、と思いながらもアスカは横目でちらちら見てしまう。





将来的な約束







「羨ましいのかい?」
「ち、違うわよ」

違うと言いながらもアスカは内心カヲルとあんな風になれたらな、と思っている。
行く行くは子供を産んだりして、同じテーブルで同じご飯を食べたりして。
幸せな結婚生活か、少し魅力的かも知れない。

「じゃあ僕達も将来ああなろうか」
「ばっ、な、何冗談言ってんのよ!」
「僕は本気なんだけどな」


僕じゃ駄目かい?と上目遣いに首を傾げる。
駄目も何も嬉しい。
嬉しいんだけど恥ずかしい。

「僕は見てみたいな、君と僕の子供」
「…そうね」

素っ気なくするのも意地が悪いので口に隠ったような感じの声で返事を返す。
その後あまりに恥ずかしくて、モカシェイクに刺さったストローに息を吹き込んだ。
ぶくぶく、とモカシェイクが泡を立てる。

実際自分だって思ってる、思ってる事なのだ。

「じゃあさ、はい」
「…?」

アスカが目を下に向けると、小さな指輪が置いてある。
…指輪。

「あんたコレ…!」
「君にあげようと思って」
「でもコレ絶対高いじゃない!」

カヲルの財布を心配するアスカに、そんなに高くないから安心して、となだめられる。
嘘、本当はいいお値段だ。
安いよ、なんて嘘でも言わないと彼女は受け取らないだろう。
まあ実際バレてるが。

「それ、持っていてくれないかな」
「……何でよ」
「大人になったら必ず君を向かえに行くから」

真剣な赤い瞳、これは遠回しにプロポーズだ。
いつの間にこんな事身に付けたのか。
まさかこの歳でプロポーズされるとは。
驚きの中に、沢山の嬉しさと愛しさが込み上げる。
大好きな相手にプロポーズされれば誰でも嬉しい。
そんなアスカの中の女の子らしい部分が知らずに表情に出ていた。
顔が、ほんのり赤くなっている。

「や、約束だからね!?」
「うん」
「破ったらモカシェイク100杯奢りなさい!」
「はは、覚悟しておくよ」


.
私の持っているラブコミっぽくしたらこんな感じに(笑)
私の甘い、は頑張ってこれくらいです(笑)
カヲアスは将来的にラブラブがいいな、と思っております


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