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好き?嫌い?


き?い?




ゆっくりと手を伸ばした。
ほんのりと暖かい頬を撫でると不思議そうな顔をしてカヲルは首を傾げる。

「カヲル君、僕の事好き?」
「どうだと思う?」

わざとらしく誤魔化して、シンジの腕の中にすっぽりと収まる。

「僕は好きだよ」

華奢な身体をギュッと抱き締めて髪の毛に口付けた。
その華奢な身体は女の子みたいで、可愛くて堪らない。

「大好き。カヲル君はどうなの?ねぇ」
「嫌いな人にこんな事しないよ」

上目遣いで眺めてきて、顔を赤くしてるうちに頬にちゅ、と小さくキスをしてきた。
あぁ、可愛い。
その可愛いさが、愛としくて。

「じゃあ僕は好きな人にしかこんな事しないよ」

と言ってシンジは半開きのカヲルの唇にキスをする。
少し開いた唇の間から舌を入れて、絡めとって。
いわゆる、大人のキス。

「ん……ふっ、」
「はっ…カヲル君、続き、したくない?」

口から伸びた銀色の糸が下へ落ちるのと同時に背中に回された手がいやらしい手つきで下へと降りていく。

「時々意地悪だよね…」
「うん、自覚してる」

意地悪なのはカヲル君にだけだよ、と耳元で囁いて床に押し倒す。
すると白い腕がシンジの肩を掴んで力なく押し返した。

「嫌だと言っても…やるんだろう?」
「うん」

くすくすと笑った笑顔に再び口付けて、さらさらの髪に指を通した。

「優しくしてね…?」
「分かってるよ」

多分優しく出来ないけど、と付け足す。

「だって、カヲル君可愛いんだもん」

つい口から出てしまった言葉に、カヲルはシンジから視線をそらすと顔を真っ赤にした。




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