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05.お前以外いらない


「嘘…ついてたの?」

渚カヲル、私の恋人は使徒だった、らしい。

「…ごめん」

最初ネルフに来た時から、ずっと私を騙していたのね。
私だけじゃない、ミサトも、シンジも、ファーストも皆。

「どうして黙ってたのよ」
「君に、嫌われたくなかった」

何を言うかと思えばそんな事。
私は……

「嫌いになる訳、ないじゃない…」
「……、」

憎たらしいけどどこか愛しいカヲル。
笑顔が眩しくて、でもちゃんと悲しい顔だって出来るカヲル。
全部、あんただから大好き。

「使徒だっていいわよ…」
「セカンド……?」
「私は、あんたが使徒だって構わない」

例え人外だろうと何だろうと好きになってしまったものは仕方ない。

「でも僕は、」
「煩いわね!」

いつまでもうじうじしてんじゃないわよ!
そんなの、バカヲルらしくない。

「私は全人類がいなくなるよりあんたがいなくなる方が嫌なのよ!」

自分が言った事に恥ずかしくてヘドが出そうになった。
それより目元が熱くて涙が出そうな事に驚く。
でも本当にそれくらい、大好きだから。

「…セカンド」
「……アスカよ」
「アスカ」
「何」

いきなり抱き締められたと思ったらごめん、と耳元で囁かれた。

「謝るくらいだったら最初から隠し事なんてしないでよ」
「分かったよ…」
「……馬鹿」




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