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君がもしも傷ついていたのなら
本当は平気じゃない癖にわざと強がったりとか、上手く笑えない癖に無理して笑ってたりとか。
君の考えてる事はさっぱりわからない、わからないよ…



君がもしも

傷付いていたのなら





「…何」
「…触ろうと思った」

慰めたくて、半分無意識に手を伸ばした。
渚の心に触れてみたくて、手を伸ばした。

「何で?僕の事嫌いなんでしょ?」
「嫌いじゃないよ…」

感情のない言葉で沢山傷付けてしまったけれど、嫌いだなんて言ってない。
なんていうか…照れ隠しって言うか…
だけど今までの言葉で傷付いた傷は簡単には埋まらないよね、分かってる。
沢山謝ったって事実が書き消される訳じゃないんだ。

「…じゃあ何?普通?…だったら話しかけないでよ」
「違、」

違うと思う、多分。
でも普通以上ってなんだろう。
嫌いじゃないけど普通でもない、それなら答えは簡単なハズなのに言葉にする事が難しい、恥ずかしい。
こんな気持ち、気付かなきゃ良かったのに。
今さらそんな事思ったって気持ちは変わらない。

「好き、だよ」
「……嘘だ」
「本当だよ」

その証に、今なら抱きしめる事だってキスする事だって出来るよ。
本当なら沢山傷付けてしまった時に抱きしめてあげれば良かったんだ。

「じゃあ最初からそう言ってよ……」

だからこれからはその分も沢山沢山、愛してあげたい。
例え渚がそれを拒んでも。




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3万HIT記念に書いた作品
いまさら渚の好意に気付いたシンジ君(笑)
鈍感シンジと乙女渚(笑)


あきゅろす。
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