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04.どこが…じゃなくて全部好きなの!

「あのさ、アスカ…」

シンジは床に寝転がり雑誌を読むアスカにおもむろに声をかけてみた。

「カヲル君のどこが好きなの?」

素朴な疑問。
アスカはカヲルのどこに惚れたのか。

「……はぁ?」

意味が理解出来なかったのか、気が抜けた返事で聞き返すアスカ。
なんだか耳が遠いおばあさんみたいだ。

「だからー、アスカはカヲル君のどこが好きなの?」

少し声を大きくして聞いてみる。
流石に聞こえたらしく、シンジの方に振り向いたてニマッと笑った。

「聞きたいの?」
「え、あ、いやぁ…」

…失敗した。
聞かなきゃ良かった、なんて後悔してももう遅い。
アスカは怪しい笑みを浮かべ仕方ないから聞かせてあげる、と完全に語りモードに入っていた。





「…で…なのよ!」
「は、はあ」

ただただアスカのカヲル自慢を聞かされるシンジ困ったような顔で話を聞くだけ。
どうにかしてこの流れを切らなければ。

「あ、あのさ、嫌いなとことかないの…?」
「嫌いなとこぉ?」

やっぱり人間なんだから嫌いなところぐらいあるだろう…と思い聞いたのがこれまた失敗。

「あるっちゃあるわよね…ほらあの、誰にでもへらへら笑ってるとこ?でも慣れてくるとそういう奴なんだなーって納得しちゃうのよね。ぶっちゃけてそういうところも含めて好きな訳なんだけど…」
「あぁ、あのさ」

なんだかもう面倒くさくなってきた。
そんなんならいちいち聞かなくても良かった気がする。

「それって結局全部好きって事だよね…?」

少しの間をおいて

「…そうね」

ああ、不定すらしないか、ツンデレキャラなのに。
…何かこの二人に付き合っていく事自体が面倒だ。




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あきゅろす。
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