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お前以上可愛いやつなんて何処にもいないよ

土曜日、アスカはこんな暑い日差しの中出掛けるのは嫌だとゆう事で、僕の部屋で二人そろってテレビを見ていた。


「ねぇカヲル、このアイドルどう思う?」
「どれだい?」


おもむろに見ていた音楽番組に出ている一人のアイドルをアスカが指差す。
最近デビューしたばかりの人だった気がする。
鈴原君が熱弁してたのを思い出す。
名前は…忘れた。


「この子の事、どう思う?私はまあ可愛いと思うけど」
「ふーん…」
「つれない返事ね」


可愛い、ね…
僕にはそうは見えないな。
だって


「僕はアスカの方が可愛いと思うよ?」
「な、何言ってんのよ…!」


嬉しかったのか照れて赤くなるアスカ。
そんなアスカも可愛いな、と思いそこらへんに投げ出されたアスカの手の上に自分の手を重ねる。


「…カヲル」
「なんだい?」
「私もカヲルの事あのバンドの男よりはかっこいいと思うわよ?」
「そうかい?」
「そうよ!」


アスカが僕の事をかっこいいって言ってくれただけでも嬉しい。
ちゃんと僕の事を意識してくれてるんだな、と実感。


「そうだ、アイス買いに行きましょうよ!」


アスカはリモコンでテレビを消した後、立ち上がり外出の準備を始める。


「何ぼーっとしてんのよ?」
「アスカは本当に可愛いなと思って」
「ば…馬鹿な事言ってないでさっさと行くわよ!」


顔を赤くしながらでも反抗するアスカは面白くて、ついからかいたくなる。
別にからかってるんじゃなくて、本当に可愛いと思ってるから言ってるんだけどね。


「カヲル、早く行きましょうよ」
「そうだね」


急かすアスカに応答し、財布をポケットに入れて僕はアスカと部屋を出た。


あきゅろす。
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